【甲府】ジネイ、J1復帰に「使命感じる」 昨季J1最少23得点チームに救世主

スポーツ報知
シュート練習をするジネイ

 1月17日に加入が発表されたブラジル人FWジネイ(34)は昨季、J2優勝の湘南でチームトップの12得点を挙げ、1年でのJ1復帰に貢献した。決定力不足にあえぐヴァンフォーレ甲府にとって、大きな戦力になることは間違いない。そんな背番号9は「経験もあるから自信もある」「J1復帰に使命を感じている」などと、J1昇格を「完遂」することを誓った。チームは17日、静岡・アイスタでJ1清水と非公開の練習試合を行った。(取材・構成=三須 慶太)

 1月下旬からの合流となったため、実戦形式でチームの連係を試す機会は他の選手より少ないが、ここに来て着実にコンディションを上げてきている。

 「状態はすごくいい。開幕戦には絶対に間に合う。力になれると思うよ」

 昨季は湘南で、チームトップの12得点を挙げJ2優勝に貢献。今季もJ2での戦いになるが、新たなチャレンジと考えている。

 「湘南と交渉している中で、甲府にも興味を持ってもらった。新たな挑戦として甲府で頑張る気持ちも強くなったので決めた。このチームで(優勝の)タイトルを狙うのと、J1で戦うのは同じ気持ち。経験もあるから自信もある。J1復帰という目標に対して使命も感じている」

 ヴァンフォーレにも好印象を持っている。

 「すごく環境もいいし、選手も優しい。心からそう感じている。自分にとって最高の舞台。練習は集中しているし、みんなで成長しようという気持ちが伝わる。(吉田達磨)監督はすごくいい人。選手を見て色々な話をしているし、いい環境を作るためにそうしていると思う。チームを強くしようという思いを感じる」

 そんな背番号9に求められるのは、もちろんゴールだ。甲府は昨季、J1リーグ最少の23得点と決定力不足に泣いた。ジネイ自身も自らの双肩にかかる期待を感じている。

 「自分のアピールポイントはやはり空中戦だね。DFと体をぶつけても球際で負けない。あとはポストプレー。(前線で)ためを作って後ろの選手を使える。J1復帰という目標の中で得点やアシストなどFWとしての役割を果たしたい。もし去年(12得点)より取れれば十分。みんな期待していると思うしね」

 家庭では良き夫であり、2人の女の子のパパだ。富士山が見える山梨での生活を楽しみにしているという。

 「家族と出かけるのが好き。いろいろな観光地に行く。娘はディズニーランドが好きで、湘南のときはよく行っていた。奥さん(ジャナイナさん)が、富士山が見えるときは毎回写真を撮っていた。これからは毎日のように見られるね」

経験を伝える 最後に改めて今季に懸ける思いを語った。

 「チームを引っ張りながら経験を伝えて、自分のスタイル、プレーをできるだけ早く理解してもらえるようにしたい。優勝してJ1に戻りたい」

 ◆ジネイ(テルマリオ・デ・アラウージョ・サクラメント)1983年11月11日、ブラジル生まれ。34歳。ヴィトーリア(ブラジル)やセルタ、テネリフェ(以上スペイン)などを経て2015年に鹿島へ加入。16年6月に鹿島を退団し、同年8月に練習参加を経て湘南へ加入。今季より甲府へ完全移籍。J1通算20試合4得点、J2通算33試合12得点。186センチ、76キロ。利き足は右。既婚。

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