【仙台】GK関、国見高で共に全国V…引退の平山の思い胸に「頑張るだけ」

スポーツ報知
渡辺監督(右)と話をする関

 2018年のJ1リーグが23日、開幕する。25日にホームのユアテックスタジアムで柏を迎え撃つベガルタ仙台は22日、仙台市内・紫山サッカー場で練習を行った。

 GK関憲太郎(31)は、この日に引退会見を行った元日本代表FW平山相太(32)とは長崎・国見高で全国制覇を実現させた同級生同士。「同期で一番すごいヤツがいなくなる。さみしい。自分は頑張るだけです」と、盟友の思いも胸に今シーズンを戦う。

 引退会見の前に練習場に訪れ、チームメートにあいさつをする平山の顔を、関はじっと見つめていた。「まずはお疲れ様でしたと言いたいです。(平山のように)ケガなどで(サッカーを)やりたくてもやれない人もいる中、自分は元気にやれている。今後、悔しい事やしんどい時も、サッカーをやれることに感謝の気持ちを忘れずにやっていきたい」。志半ばでピッチを去る盟友の背中を見送った。

 高2の時、前橋育英高から国見高に転入した関は、GKのレギュラーの座をつかむと、平山らとともに全国高校サッカー選手権で準優勝。3年生の翌年度には全国制覇を果たした。平山と一緒に、仙台で公式戦のピッチに立つことはかなわなかったが、「彼のぶんまでという思いはもちろんある」と闘志を燃やした。

 開幕に向け、ただ一つのGKの座を巡り、激しいポジション争いが行われている。関は、昨季20試合に先発した196センチのGKシュミット・ダニエル(26)、新潟から完全移籍加入した193センチの川浪吾郎(26)の大型キーパー2人と35日間の長期キャンプでしのぎを削ってきた。昨季14試合に先発した関は178センチと、身長では2人に劣るものの、抜群の反射神経と飛び出しのスピードを武器に、開幕GKを目指している。

 平山の思いも背負って戦うプロ11年目の18年シーズン。関は「コンディションはまずまず良い。(春季キャンプ地の宮崎から)仙台に帰って来て、『さぁ、やるぞ』という気持ち」と気合十分。確かな経験を武器に、仙台で再び栄光をつかむ。(小林 泰斗)

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