【甲府】吉田監督「勝ち点90は頑張って目指す」1年でのJ1復帰誓う

スポーツ報知
練習中に笑顔を見せる吉田達磨監督(中央)

 J2ヴァンフォーレ甲府は25日にリーグ開幕となるアウェー・大宮戦(NACK)に臨む。6年ぶりのJ2での戦いを目前に控え、就任2年目の吉田達磨監督(43)がシーズンに向けての思いを語った。1年でのJ1復帰が至上命令となるが、「厳しいシーズンになる。チャレンジしていきたい」と、あくまで挑戦者の意識で戦っていくことを強調。チームは23日、中央市内で調整を図った。

 開幕戦が迫り、緊張感が高まる中、吉田監督は確かな手応えをつかんでいる。

 「準備してきたことが徐々に形になってきている。自信をもって臨める」

 1月14日の新体制発表会見で、佐久間悟副社長兼GM(54)は「勝ち点90になるべく近づける」と目標を設定した。周囲は1年での復帰を求める。今季は同じ“降格組”の大宮や新潟、昨季はJ1昇格プレーオフまで進出した福岡や東京V、千葉などがライバルとなるだろう。“戦国J2”の様相だが、指揮官はあくまで挑戦者という意識で臨むつもりだ。

 「勝ち点90は頑張って目指す。ただ我々はJ1にいたチームだが、綱渡りしてきて、最後に渡れなかった。今年は本当に五分五分の戦いが多くなると思う。絶対に勝てない相手はいないし、絶対に勝てる相手もいない。それだけ拮抗(きっこう)している。全てが決戦。厳しいシーズンになる覚悟を持っている。チャレンジしていきたい」

 J2のリーグ戦は42試合とJ1より8試合多い。しかもJ2ながら甲府と新潟はルヴァン杯にも出場。天皇杯も合わせれば最低でも49試合。過密日程を戦っていくことになる。その中でチームの底上げには一定の手応えを感じている。

 「固定したメンバーで乗り切れるリーグではない。層は厚くしなくてはいけない。ただキャンプを見れば競争力があることが分かった。(始動当初に)おそらく下のレベルだな、という感じで入ってきた選手たちがグッと近づいてきている。差は無くなってきている」

 長く厳しい戦いになることは間違いない。ただ今季、目指すサッカーを問われ、こう言い切った。

 「勝つためにプレーする。ただピッチに立って走り回るだけではなく、主体的にボールや相手に対してプレーすることを目指して勝つ。それだけです」(取材・構成、三須 慶太)

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