【仙台】開幕戦、4年連続完封勝利 3―5―2布陣に変更で柏の攻撃陣を翻弄

スポーツ報知
後半8分、先制ゴールを決め駆け出す仙台・板倉(手前左から3人目、左から阿部、石原、1人おいて平岡)

◆明治安田生命J1リーグ第1節 仙台1―0柏(25日・ユアスタ)

 J1ベガルタ仙台が、ホームで行われた柏との開幕戦で1―0と勝利。「開幕4年連続完封勝利」を決めた。

 この日は基本の3―4―3の布陣ではなく3―5―2に変更し、強力な柏の攻撃陣を抑え込んだ。前半40分にはGK関憲太郎(31)が好セーブを見せると、3バックの左についたDF板倉滉(21)は好守でディフェンスを支え、後半8分には決勝点となるリーグ戦初ゴールを決めた。好発進したチームは3月3日のアウェーF東京戦で連勝を狙う。

 精神を研ぎ澄まし、関は横っ跳びした。前半40分、日本代表FW伊東純也(24)が鋭いドリブルで2人の選手をかわして放ったシュートを、仙台の守護神は左手ではじいた。「(35日間のキャンプで)みんなで厳しいトレーニングを乗り越えてきた。台無しにしたくない。勝てば報われる」と関は気迫でゴール前に立ちふさがった。プロ初の開幕スタメンを勝ち取った板倉も強力な柏の攻撃陣の好機を摘む鋭いボール奪取力で完封に貢献した。

 この日はフォーメーションを3―5―2に変えて翻弄した。柏は昨季12得点のFWクリスティアーノ(31)、高いパスセンスとシュート力も高い背番号10のMF江坂任(25)、快足ドリブラーの伊東らを擁する強烈な攻撃陣だったが、渡辺晋監督(44)は「守備の部分でうまくはまった」とにやり。中盤の厚みを増した布陣で高い位置でボールを奪い、相手の良さを消しながら試合の主導権を握っていった。

 守備でリズムを作った仙台は後半8分、右サイドを駆け上がるMF古林将太(26)が放った高いクロスに板倉が頭を合わせて先制点。ベガルタゴールドに染まったスタンドのサポーターの大声援を受けながら、J1リーグ戦初ゴールを決めた板倉は「いいボールが来た。幸先の良いスタートが切れた」と喜んだ。

 これで開幕戦は4年連続完封勝利。ゴールマウスで柏の12本のシュートをしのいだ関は「ハードワーク、球際、攻守の切り替えの部分で相手を上回っていたと思う」と仲間をたたえ、「まだまだここからだと思う。次の試合へ気を引き締めていきたい」と意気込んだ。堅い守備と戦術の幅の広がりも見せた仙台。歓喜に包まれたユアスタの勢いに乗り、目標のトップ5入りへ突き進む。(小林 泰斗)

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