【札幌】ミシャ、選手言動許せずカミナリ2発!「まるでアマ」「3原則守れ」

スポーツ報知
選手を集めても厳しい表情を崩さないペトロヴィッチ監督(右から3人目)

 J1北海道コンサドーレ札幌が、指揮官の猛ゲキを力に変え今季初白星を挙げる。札幌は2日、アウェー・C大阪戦に臨む。熊本・大津町で行われた1日の練習の際、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)は2度にわたり選手を集め、大声で説教した。自身の3原則「走る」「戦う」「規律を守る」を怠ったという理由から落とした、ミシャ(同監督の愛称)の初カミナリで初心に帰ったチームが、ひたむきに勝利を目指す。

 ミシャの怒号が、グラウンド中に響き渡った。今季初勝利を狙うC大阪戦に向けた最終調整。いい雰囲気作りをしたい反面、選手の言動が許せなかった。「どんなに調子が悪くても、走る、戦う、規律を守ることはできる。今日はそれ以前の問題。試合前だから仕方ないということなどない。本当なら5分で切り上げて良かったくらいだ」。厳しい表情を崩さず、初カミナリの理由を並べた。

 ミニゲームを終えた後に声を荒らげた後、全体練習終了後にも再度、ゲキを飛ばした。「まるでアマチュアのようだった。それぞれが好き勝手にやって、意思疎通ができないと人のせいにしてたが、それは私が言うこと。選手はコンセプトを完遂するべき。残留争いをしてきたのはこういう練習をするからだ」。ペトロヴィッチ監督の目には自身の教えを守らず、一体感を欠いたように見えた選手の様。今一度決まり事を確認すべく、鬼の顔を見せた。

 指揮官の思いを選手はしっかりと受け止めた。DF福森晃斗(25)は「前線の選手と後ろの選手で意思統一できていなかったし、ミシャさんの思ってることができていなかった」と反省の言葉を口にした。その上で「試合の中でこういう時にはこうしようと確認し合って、早い段階で勝ち点3を取ることが大事」とC大阪戦での必勝を期した。

 ペトロヴィッチ監督が並べた熱く激しい言葉の裏には「妥協は慣れにつながる。褒めてばかりでは駄目。うまくいかない日があった時もそれを繰り返さないこと」とJ1で真に戦える集団に育てたいという強い思いがある。ミシャが振り上げたムチを無駄にしないためにも、C大阪戦は全力で90分を戦い抜く。(砂田 秀人)

サッカー

×