【札幌】見せた執念!新コンサスタイルで3発ドロー 昨季2冠C大阪を苦しめる

スポーツ報知
後半34分にチーム3点目を決めて喜ぶ札幌・進藤(手前中、同左はチャナティップ、同右は深井)

◆明治安田生命J1リーグ第2節 C大阪3―3札幌(2日・キンチョウスタジアム)

 北海道コンサドーレ札幌が劣勢にも食らいつき、今季初めて勝ち点を手にした。C大阪に前半で0―2とリードされたが、MFチャナティップ(24)の日本初ゴールとMF深井一希(22)のプロ初得点で振り出しに。後半27分に2―3とされるも、同34分、DF進藤亮佑(21)がJ1初得点を決め、3―3の引き分けに持ち込んだ。昨季は開幕2戦で得点も勝ち点もなかったが、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)の下、攻撃型へと変貌したことを、昨季の2冠チーム相手に示した。

 新しい札幌スタイルを敵地で見せつけた。後半24分までに2点差を追い付き、再び1点を追加されながら、最後は引き分けに持ち込んだ。昨季のルヴァン杯と天皇杯の“2冠”C大阪相手に、今季初の勝ち点を手にしたペトロヴィッチ監督は、「我々のサッカーは期待が持てる。向かっている方向は間違っていない」と変化への手応えを強調した。

 昨季の開幕2試合は、失点こそ今年と同じ「4」だったが、2試合連続で完封負けを喫していた。それが3得点を挙げ、白星こそ逃したものの、勝ち点をつかめるチームになった。DF福森晃斗(25)は「やっていて楽しいし、点が取れるという自信もついた。ここから1失点ずつ減らしていけば、サポーターをワクワクさせる試合が出来る」と今後の躍進を思い描いた。

 1月15日に始まった沖縄キャンプ当初、選手はペトロヴィッチ監督の教えを体に染みこませることから苦労した。練習開始は決まって6対2のボール回し。1タッチしか許されないルールに、球はなかなかつながらなかった。ゲーム形式でもトラップが許されない方式に苦戦もしたが、徐々にそれは解消されていった。ペトロヴィッチ監督は、この日の失点を「自分たちが目指すところのプロセス。成長していく上でミスは起こる」と責めはしなかった。攻撃的スタイルを構築するため、「つなぎ」に徹した上での結果は、今後に必ずつながると確信している。

 劣勢にも諦めず戦った末の引き分けにも、満足はしていない。J1初得点を挙げた進藤は「次、勝てばこの引き分けは今後につながるが、負けたら意味がない」と言った。10日のホーム開幕・清水戦で白星を挙げ、心からの自信をつかみ取る。(砂田 秀人)

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