【仙台】勝ち点3ポロリ…FW西村弾で先制も後半ロスタイム被弾

スポーツ報知
後半29分、ゴールを決め「9」を示すポーズでピッチを駆ける西村(左)(中央はジャーメイン、右は野津田)

◆YBCルヴァン杯グループステージ第1節 ▽A組 仙台1―1新潟(7日・ユアテックスタジアム)

 ベガルタ仙台はホームでJ2新潟に1―1で引き分けて、勝ち点1を手にした。3日のリーグ戦・F東京戦からDF大岩一貴(28)を除き、先発10選手を入れ替え、陣容を一新。後半29分にFW西村拓真(21)が先制点を挙げ、勝利をつかみかけたが、試合終了直前の後半46分に同点に追いつかれた。昨年大会はクラブ史上初の4強入りを果たしたが、今年は悔しいスタートとなった。

 将来のエース候補が、確かな成長を見せた。後半29分。今季公式戦で初先発した西村は、左サイドのFWジャーメイン良(22)から中央でパスを受けると、ワンタッチで相手DFをかわし、飛び出してきたGKの動きを冷静に見ながら、右足でゴールに流し込んだ。

 昨年のルヴァン杯で「ニューヒーロー賞」に選ばれ、4強入りの立役者となった21歳の今季初ゴール。雄たけびを上げながら、両手で「9」の数字を表した。感謝を示したかった相手は1月に引退を発表した元日本代表FWで背番号9の平山相太氏(32)=写真=。「決めたらやりますと相太さんに伝えていた」と明かした。

 平山氏からは昨季、技術だけでなくストライカーの心得も学んだ。引退後には本人から「俺の分までやってくれ」と激励された。今季初の先発したゲームで、目をかけてくれた偉大なストライカーにゴールで恩返しすることができた。

 それでも勝ちきれなかった悔しさの方が大きかった。勝利目前の後半46分に新潟FW田中に手痛い一撃を決められて1―1。「勝たなきゃいけなかった。シュートの精度、確率をもっとあげていきたい。やんなくちゃいけない」と悔しがった。

 3日のリーグ戦F東京戦のスタメンからDF大岩以外すべての選手を入れ替えた。公式戦3連勝は目前だっただけに、渡辺晋監督(44)は「(ロスタイムの失点という)良い薬をもらった。次は失敗をしないことが我々の進歩につながる」と前を向いた。勝ち点1を糧に、10日のホーム・神戸戦に挑む。(小林 泰斗)

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