【川崎】後半ロスタイム失点でACL敗退危機…3戦勝ち点1からの突破は過去1例

スポーツ報知
後半ロスタイム、メルボルンVに同点とされ肩を落とす川崎の(左から)小林、谷口、大島(カメラ・清水 武)

◆アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグ ▽F組 川崎2―2メルボルンV(7日・等々力陸上競技場)

 昨季Jリーグ王者の川崎はホームでメルボルンV(昨季オーストラリアリーグ2位)と2―2のドロー。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)が見守る中、同代表FW小林悠(30)が1アシストも、土壇場で追いつかれて、1次リーグ突破は絶望的となった。

 J1王者の1次リーグ突破が極めて厳しくなった。2―1と川崎がリードして迎えた後半終了間際にPKを献上。ロスタイム3分のPKはGK新井が触ったものの、失点した。「スキを見せずに最後まで戦いたかった。そこが残念」と鬼木達監督(43)。土壇場で2―2に追いつかれ、初勝利は目前で消えた。

 1―1で迎えた後半10分にMF大島のスルーパスにFW小林が右サイドで抜け出して、DF登里のゴールをアシスト。スタンドで視察した日本代表のハリルホジッチ監督の前で勝ち越し点に絡んだ。2日のリーグ湘南戦(等々力)でのゴールに続いて、2戦連続でゴールを演出した。スルーパスを出した大島も3月のベルギー遠征(23日・マリ戦、27日・ウクライナ戦)の代表候補の大枠に入る。ハリル監督のお目当ての選手たちが躍動した試合だった。「つなげなかったら、(相手の)裏でいいよと。勝てば何でもいいと話していたが…」と小林。最後に落とし穴が待っていた。

 2連敗スタートで勝利が必要だったが、まさかのドロー。6試合中3戦を終え勝ち点はわずかに1となった。日本勢が4チーム出場するようになった2009年以降のACLでJ王者が3戦を折り返して勝ち星がないのは、13年の広島(3戦3敗)以来2度目。「あきらめるにはまだ早い。可能性がゼロではない限りやっていきたい」とDF谷口。3戦で勝ち点1から1次リーグを突破したのは15年のG大阪だけ。奇跡を信じて残り3戦全勝を目指す。(恩田 諭)

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