【仙台】神戸に勝って開幕3連勝だ!奥埜「責任を持ってプレーしたい」

スポーツ報知
ドリブルでボールを運ぶ奥埜

 J1ベガルタ仙台は10日、ホーム・神戸戦(14時、ユアスタ)で開幕3連勝を狙う。チームは9日、仙台市・紫山サッカー場でセットプレーや紅白戦で調整を進めた。東日本大震災が発生した2011年3月11日にも特別指定選手として仙台に在籍していた3人主将の1人・MF奥埜博亮(28)は「サッカーで少しでも力になれればと思う。責任を持ってプレーしたい」。神戸との真っ向勝負で被災地、サポーターへ勇気、希望、歓喜を届ける。

二の舞いダメ 復興のシンボルとして昨年とひと味違う仙台のサッカーを見せる。3人主将の1人の奥埜は「昨年も同じ状況で(3連勝を目指して臨み)負けてつまずいた。今回はチームとして成長した姿を見せたい」と言葉に力を込めた。

 震災から7年がたとうとしている。奥埜は特別指定選手だった仙台大時代に被災した。「僕自身も震災を思い出すと、普段サッカーができることは当たり前じゃないと感じる。できていることに感謝して、責任を持ってプレーしたい」と神妙な表情で話した。

 今季チームはここまで2連勝。昨年と同じ成績で再び神戸と対戦する。昨年は0―2で敗戦。DF永戸勝也(23)が「去年との違いを見せる絶好の機会。勝ちにこだわっていきたい」と語るなど、イレブンの雪辱に対する思いは強い。渡辺晋監督(44)は「必要以上にプレッシャーをかける必要はないが、昨年の二の舞いにならないようにというのはある。真っ向勝負でサッカーの素晴らしさが伝わるゲームをしたい」と闘志を燃やした。

 チームは11年に4位、12年に2位と被災地に勇気を与える躍進も、13年以降は5年連続で10位台。昨年の主力が多く残り、戦術の上積みもある今季こそ目標のトップ5入りを狙う。

 神戸はエースで主将の元ドイツ代表MFポドルスキ(32)を中心に攻撃陣が強力。奥埜は「前を向いて自由にさせないようにすることが大事」と気を引き締め、指揮官も「クオリティーの部分は飛び抜けている。ケアしないといけない」と警戒した。相手エースを封じ込め、今年こそ被災地、サポーターに開幕3連勝の歓喜を届ける。(小林 泰斗)

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