【富山】FW才藤、古巣に2発 8年ぶり黒星発進も光

スポーツ報知
後半14分、反撃のヘディングシュートを決めた富山・才藤(左端)

◆明治安田生命J3リーグ第1節 琉球4―3富山(11日・沖縄県総合運動公園陸上競技場)

 開幕戦に臨んだカターレ富山は、アウェーで琉球に3―4で競り負けた。前半だけで3失点も、後半にFW才藤龍治(25)が2得点、DF谷奥健四郎(25)もゴールを決めるなど新加入選手の奮闘で3点を返し、意地を見せた。Jリーグに参入した2009年以降では、10年以来、8年ぶり2度目の黒星発進となったが、次戦17日のホーム開幕・藤枝戦(午後1時、富山)につながる試合となった。

 気温20・9度と暖かな沖縄で、富山イレブンが熱いプレーで反撃を見せた。0―3の後半14分。才藤は左クロスをジャンプ一番、頭で押し込んだ。昨季まで3年間在籍した琉球から、富山移籍後初ゴールを決め、力強く拳を握った。

 2分後に再び3点差とされたが、心は折れない。後半25分、ゴール前でMF前嶋洋太(20)が倒されてPKを得ると、才藤は「(ボールを)くれ!」とキッカーを志願。「自分が決めてやるんだ、という気持ちだった」と早くも新天地でエースの風格を漂わせ、右足でゴールネットを揺らした。

 同37分には、途中出場の谷奥のヘッドで1点差まで迫った。しかし、開幕戦ワースト4失点が響いて黒星スタート。才藤は「開幕戦で(自分が)2点決められたのは良かったが、負けてしまったので意味はない」と、活躍にも笑顔はなかった。

 2年目の指揮を執る浮氣哲郎監督(46)は、前半30分からの3失点に「相手を恐れてチーム全体のラインがズルズル下がり、好きなようにやられてしまった」と険しい表情。それでも「3点を取れたのはプラス。才藤はそんなに上背(176センチ)があるわけではないが、球際も空中戦も強い。チームにとって大事な選手」と、開幕最多得点と新戦力に光明を見いだしていた。

 試合後、才藤は古巣の選手やサポーターと健闘をたたえ合い「みんな、温かかった」と、パワーをもらった。12日に25歳の誕生日を迎えるストライカーは「次(17日)のホーム開幕は、また自分がゴールを決めて絶対に勝つ!」と決意を新たにした。(竹内 竜也)

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