【宏太’Sチェック】後半チーム全体のスピード上がった

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ第4節 札幌2―1長崎(18日・札幌ドーム)

 チャナティップのスター性を改めて感じさせられた。前半は相手の脅威になっておらず、交代させてもいいと思ったほど。それは取り組んできたことの根本を全員が出せなかったからといえる。

 ミシャさんの最終目的は、あくまでゴールに近い人にパスを出すこと。そこを見てつなぐのと、単にパスをつないでボール保持率を上げるのは全く違う。テンポが上がらないから長崎の全員に守られ、カウンターで危ないシーンを作られていた。

 しかし、後半に入ってチーム全体のスピードが上がり、シンプルにスペースを使い始めたことで、チャナティップの速さが生きてきた。アシストも相手に引っ張られても倒れずに出していたし、来日した当初と比べて、常にゴールを向いてプレーできるようになった。成長の証しをしっかり示してくれている。

 これまでミシャさんの新しいサッカーにチャレンジしてきたが、結果が出ないと疑心暗鬼になったりするもの。それも、この勝利で、こう攻めてこう守ればいいと分かったと思う。今年の札幌はしっかりつなげるし、全員で攻撃できるので、たとえ、人が変わってもスタイルは継続していける。今のやり方を継続していけば、個々の能力は必ず上がるし、勝ち方も確立できるようになる。(吉原宏太、1996~99年・札幌FW)

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