【磐田】大けが離脱の友へチーム一丸 川又の2発で10位浮上

スポーツ報知
後半36分にこの日2発目を決め、サポーターの元へ駆け寄る川又〈20〉

◆明治安田生命J1リーグ第5節 磐田2―1浦和(1日・エコパスタジアム)

 J1ジュビロ磐田はFW川又堅碁(28)の2ゴールで浦和に2―1で逆転勝ち。前節・広島戦で全治6か月以上の大けがを負ったFWアダイウトン(27)へ、MF山田大記(29)らを中心に勇気づけるTシャツを製作するなど、一丸となったチームがピンチを克服。開幕2連敗後、2勝1分けとし10位タイに浮上した。

 友への思いを胸に走り出した。川又は後半36分に勝ち越し弾を決めるとサポーターの待つゴール裏へ。「頭をみせようと思って」。後頭部にアダの背番号15とイニシャルのAを刈り込んでいたからだ。ベンチ入り選手がアダを勇気づけるために製作したTシャツを渡すと、川又が天高く掲げた。「試合後(会場に来た)アダに『ありがとう』といわれた。俺が同じ立場なら試合も見たくない気分なのに」と話した。

 名波浩監督(45)は「アダは3年以上ずっとグラウンドに立っていた選手。練習も皆勤賞といっていた選手がケガ。ショックは非常に大きかった」。山田は「アダのため、2週間の中断期間に入ってすぐマネジャーに相談した」。右ひざ前十字靱帯断裂などでピッチを離れた仲間のためにTシャツ製作を決めた。MF中村俊輔(39)も左太もも肉離れで途中出場を余儀なくされるなど不運は重なっていたが、一丸となった磐田は昨季アジア王者を撃破した。

 次節(7日)はエコパで静岡ダービーだ。チーム主将のDF桜内は「(先月7日の)ルヴァン杯で負けている分しっかり準備する」。背番号15のためにも勝利を重ねる。(山田 豊)

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