【磐田】俊輔を軸に清水を圧倒　公式戦６戦負けなし

◆明治安田生命Ｊ１リーグ第６節　磐田０―０清水（７日・エコパスタジアム）

　静岡ダービーは７年ぶりのドロー決着―。リーグ戦今季初のジュビロ磐田と清水エスパルスの対戦は０―０。ホームの磐田はＦＷアダイウトンが離脱するなか、３戦ぶり先発復帰のＭＦ中村俊輔（３９）を中心に１３本のシュートを放ち、新たな攻撃の形が見えた。一方、前節でリーグ戦初黒星を喫した清水は守備陣が奮闘。開幕の鹿島戦以来今季２度目のゼロ封で２戦連続無得点ながら、勝ち点を９とした。

　シュート数１３本対５本。前々節・Ｆ東京戦以来３戦ぶりに先発復帰した中村を軸に、磐田がゲームを支配した。後半１７分、ＭＦ山田のパスをダイレクトで合わせるも惜しくもゴール左へ。後半、清水はシュート１本だったこともあり、名波浩監督（４５）は「後半は圧倒していた」と評した。

　試合開始から中村と山田が２シャドー（１・５列目）を組んだのは初。ドリブルやパスで起点となった山田は「俊さんが困ったときに助けてくれた」。ＭＦアダイウトンが右ひざの大ケガで６日に帰国。Ｊトップ級の突破力を持つ男を失ったが、俊輔は「アダがいないからこそ、バランスのいい守備だった。（左サイドの）ギレルメから攻撃もできた。アダを補うことはチームが成長するチャンス」と充実した表情で振り返った。

　４日のルヴァン杯・甲府戦（３〇２）で２発のＭＦ荒木とフル出場のＦＷ小川航を途中出場させた。荒木は試合終了間際に右サイドから好クロス。直近の試合で活躍した選手に出場機会を与えた名波采配に、「こういう空気があるとチームが上にいける」と俊輔。好循環が磐田を追い風に乗せる。

　チームはこれで公式戦６戦負けなし。俊輔は「ポジティブな試合。祥平（高橋）や川又を見ていると、いいオーラが出ている」と勢いを感じている。背番号１０を中心に、これから春の快進撃をみせる。（山田　豊）