【鹿島】内田、金髪“儀式”経て上々の復帰戦!代表コーチも「ブランク感じさせない」

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ▽第8節 鹿島2―0名古屋(14日・カシマスタジアム)

 元日本代表DF内田篤人(30)が負傷から1か月半ぶりに復帰した鹿島は名古屋を2―0で下し、4試合ぶりの勝利を挙げた。視察した日本代表の早川直樹コンディショニングコーチは内田のパフォーマンスを高評価。15年3月のウズベキスタン戦以来となる代表復帰をアピールした。C大阪はF東京に1―0で勝利。日本代表の西野朗新監督(63)が就任後初めて視察に訪れたが、代表候補のFW杉本健勇(25)らは無得点に終わった。

 「監督が代わったらしいね」。試合後、代表復帰への意気込みを問われたDF内田篤人は、そう言って報道陣の笑いを誘うと一転、表情を引き締め語気を強めた。「(可能性は)あるでしょ。見てくれると思う。試合に出ないと話にならない。それを見てくれれば…」。復帰戦を白星で飾った充実の表情から、今までほとんど口にすることがなかった代表への強い思いがこぼれた。

 開始5分でオーバーラップから決定機を演出すると、4分後にはドリブルで約40メートルを駆け上がりクロス。後半24分にはペナルティーエリアに侵入してシュートも放った。同32分までプレーし、無失点勝利に貢献。視察した日本代表の早川直樹コンディショニングコーチは「攻撃面は非常に良かった。ブランクを感じさせなかった。守備、スタミナはこれから試合に出続けることで改善されていくと思う」と高評価を与えた。

 1か月半、実践から遠ざかった。「リハビリではなく、調整だから」と理由を明言しなかったが、実際は右太もも裏の肉離れだった。W杯を見据えてJリーグ復帰を果たしたが、公式戦2試合の出場だけで戦線離脱を余儀なくされた。

 だが当初の予定よりも1週間早くピッチに帰ってきた。今月2日には突然の金髪頭で練習場に登場。14年ブラジルW杯前のオフなど、気持ちの切り替えが必要なタイミングで行う人生4度目の“儀式”だ。復帰の道筋が見え、W杯メンバー発表まで2か月となり、気持ちを新たにする決意の金髪だった。

 日本代表は3月のベルギー遠征でサイドバック不足を露呈。監督交代もあり、W杯メンバー入りが濃厚なのはDF酒井宏樹(28)と長友佑都(31)の2人だけ。鹿島を勝利に導くプレーを続ければ、3年ぶりの代表復帰への機運も高まっていく。「これからいいチームとの対戦が続く。今日の勝ちで一喜一憂せずに、また頑張りたい」。3大会連続のW杯メンバー選出へ向け、内田の逆襲が始まった。(岡島 智哉)

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