【札幌】敵地で浦和とドロー 6戦負けなし

スポーツ報知
浦和・興梠(左)とボールを競り合う札幌・金眠泰

◆明治安田生命J1リーグ第9節 浦和0―0札幌(21日・埼玉スタジアム)

 北海道コンサドーレ札幌が、J1でのクラブ史上初となる6戦負けなしを記録した。アウェー・浦和戦は互いに大きな見せ場は作れず、0―0で引き分けた。昨季は試合開始から圧倒され、2―3で敗れた埼玉スタジアムでの戦いだったが、進化を示し、勝ち点1を手にした。J1で初の4連勝こそ逃したが、4位をキープ。今季初勝利の長崎戦から続く勝ち点上積みを自信とし、上位を死守していく。

 白星こそ手にはできなかったが、札幌の誰一人、下を向いてはいなかった。浦和相手に敵地での引き分け。J1で初の4連勝こそ逃したが、6戦負けなしの記録は樹立した。宮沢裕樹主将(28)は「失点0で終われて、アウェーで勝ち点を取れたのは良かった」と、勝ち点1の上積みを前向きに捉えた。

 ルヴァン杯を含め、1週間で3試合全てをアウェーで戦う日程が、プレーの「質」を微妙に狂わせた。昨季7月まで指揮した古巣との対戦を引き分けたミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)は「相手が高いモチベーションで向かってきたのは確かだが、問題は我々にあった」と冷静に分析。要因として「連戦で思うようなトレーニングができていないこと」と「移動による体力的負担」の2つを挙げた。

 ボールを保持しながらピッチ全体を効果的に使い、好機を逃さず、一気に攻め立てるのが今の形。しかし、そのためには、互いの意思疎通が欠かせない要素になる。ペトロヴィッチ監督が「練習回数が減ると連係が合わず、ズレが生じてしまう」と話す緻密な戦術。そこに遠征が重なり、DF福森晃斗(25)が「疲れから、最後の部分が微妙にずれていた」と言ったように、疲労も影響した。

 そんな中でも、決定機は最後まで作らせなかった。昨年のアウェー・浦和戦は結果こそ2―3も、前半20分に先制され、常に後手に回る試合だった。福森は「去年は前半で試合を決められた感じだったが、今年は十分戦えた」と言い、4戦連続ゴールはならなかったFW都倉賢(31)も「アウェーで堂々と勝負できたことに成長を感じた」と前を向いた。「反省も含め、次につなげられる試合になった」と今後のプラス要素とした。

 苦しい状況の中で得た勝ち点1を自信に、札幌厚別初戦となる次節の勝利につなげていく。(砂田 秀人)

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