【宏太’Sチェック】流れ見極め臨機応変な戦いで好結果

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ第9節 浦和0―0札幌(21日・埼玉スタジアム)

 ペトロヴィッチ監督のサッカーを知り尽くした浦和相手だけに、ゴールこそならなかったが、敵地で勝ち点1を取れたのは素晴らしい。個々の速さは相手が上回っていた感はあるが、都倉の強さなどは際立っていたし、通用する部分がいくつもあったから互角の戦いができた。

 浦和戦には契約上、駒井が出場できなかった。監督は「彼がいればもう少し打開できた」と言っていたようだが、別の見方をすれば、菅の経験値という意味ではプラスになった。これまでは右サイドの攻撃が目立ったが、この試合では菅の奮闘が目立った。左右のバランスが良くなるという意味では、いいきっかけの試合になった。

 選手個々の判断力向上も見逃せない。以前はしつこいくらいにボールをつなぎ、ピンチになることもあったが、浦和戦ではロングボールを効果的に使っていた。つないでも崩せなければ意味がないということを全員が理解し、パスが通らない時は長いボールを前に入れるという考えが徹底されている。試合の流れを見極め、臨機応変な戦いをできるようになったことが、好結果の根底にある。(吉原宏太、1996~99年札幌FW)

サッカー

×