【甲府】吉田監督「勝ちたい」開幕からホーム5試合未勝利阻止へ鼓舞

スポーツ報知
気合のこもった表情で選手に指示を出す吉田監督

 J2ヴァンフォーレ甲府は28日、ホームでの千葉戦(中銀スタ)に臨む。チームは27日、中央市内で最終調整を行った。前節の愛媛戦からリーグで3連勝しなければ、吉田達磨監督(43)の進退問題が浮上する可能性もあった中での“初戦”は0―0の引き分けに終わったが、引き続き指揮を執る。クラブワーストタイとなる開幕からホーム5試合未勝利の阻止に向け、指揮官は一戦必勝を誓った。

 暗いムードを吹き飛ばす勝ち点3を是が非でも奪うべく、吉田監督は時折、激しい口調で鼓舞した。千葉戦に向けた思いを問われると「勝ちたい」。シンプルな言葉で心境を表した。

 ここ数週間、チームの周囲は、ざわついていた。調子が上がらず、0―1で敗れた14日のホーム・松本戦後には一部のサポーターが居残る騒動に。佐久間悟・代表取締役GM(54)によるとリーグ3連勝を“約束”。成績次第では指揮官の進退問題に発展する可能性も浮上した。その中で迎えた翌節の敵地・愛媛戦(21日)は0―0に終わった。

 ただクラブは続投を決断。佐久間GMが25日に練習場を訪れ選手らに説明した。同GMは「(吉田監督)本人も頑張る意思があるし、指揮を執ってもらうことになったから、という話」と明かした上で、今後については「総合的に勘案して判断する」と語っていた。

 その中で迎えるホーム戦だけに、何としても白星がほしい。ホームで開幕から5戦未勝利となれば、J2に参入した1999年に5連敗したのと並んでクラブワーストとなる。それは絶対に阻止したいところ。吉田監督は「勝つためにピッチに立ってほしい。一戦一戦、選ばれた人たちが責任を持って全てを出す以外にない」と一戦必勝を掲げた。

 イレブンも気合を入れる。主将のDF山本英臣(37)は「選手が一番責任を感じてピッチに立ち、全部を出さないと。色々なものを与えていただいている者としての義務」と力を込めた。7日のホーム・水戸戦で右内転筋を肉離れしたMF新井涼平(27)も当初の診断より約1週間早く戦列復帰。「技術うんぬんよりも気持ち」と闘志を見せた。ただひたすらに勝利の二文字を目指す。(三須 慶太)

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