【宏太’Sチェック】札幌は得点力あるジュリーニョ復活大きい

スポーツ報知
鳥栖戦の後半38分、MFジュリーニョは、浮き球を使ったドリブルで相手を交わし、逆転ゴールを決める

◆明治安田生命J1リーグ第12節 鳥栖1―2札幌(2日・ベストアメニティスタジアム)

 札幌はジュリーニョが復活してくれた事は、個人的にもうれしかった。彼の技術やゴールする能力は、札幌の中でも上位3人に入ると思っている。鳥栖戦の1点目も密集の中、足の裏を使って自分のスペースを作ってシュートしていたが、なかなかできるものではない。

 僕もアキレス腱(けん)を切った経験があり、それが引退の原因になった。それを感じさせないプレーを見せてくれたジュリーニョの攻撃力は、相手にとっても脅威になる。これまではフィジカルの面で出番が少なかったが、ペトロヴィッチ監督のサッカーにも合っている彼の活躍で、2シャドーの争いも面白くなってくる。

 もう一人、勝利に欠かせない働きをしたのが早坂だ。内村が負傷退場してから1トップに入ったが、ボールを失わない能力の高さを生かし、しっかり仕事をしてくれた。守備の意識も高いから、後ろの選手がボールを奪いやすい動きもしていた。様々な位置をこなせる早坂の存在が大きいことを、改めて示してくれた。

 ACL出場圏の3位に順位を上げたが、高い目標の中で戦えることは必ず成長につながる。今年のベースとなっている「走る」「やり切る」「戦う」の3原則を怠らなければ、上位で戦い続けられる。(吉原宏太、1996~99年札幌FW)

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