【札幌】深井の本拠1号&都倉のJ通算100得点でチームJ1初10戦負けなし

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ第13節 札幌2―0G大阪(5日・札幌厚別陸上競技場)

 北海道コンサドーレ札幌が、記録ずくめの白星を手にした。ホーム・G大阪戦は前半39分、MF深井一希(23)の本拠地初ゴールで先制。後半27分にはFW都倉賢(31)が、自身のJ通算100得点と、クラブのJ1通算250点をダブルで飾る追加点を挙げ、2―0で勝利した。連続不敗はJ1で初の2ケタとなる10試合に伸び、ACL出場圏内の3位をがっちりキープした。

 強さを見せつけた。先制し、数少ないピンチはしのぎ、豪快な一発で加点しての2連勝。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)が「素晴らしいゲーム」と口にした通り、G大阪を圧倒し、不敗を10戦に伸ばした。

 執念のゴールが口火となった。前半39分、左クロスをMFチャナティップが相手と競り合ったこぼれ球を、深井が左ボレーでたたき込んだ。「クロスが来ればチャンスになると思った」。自陣でボールを奪い、ドリブルで駆け上がり、ゴール前まで進入して挙げた本拠地初得点。しかしその1分前、左膝に異変を感じた。足を引きずる姿に、ベンチではMF兵藤らが出場準備を始めたが、再び走り出し、得点した。「自分が点を取る事で、同じようにケガをしている人の希望になれれば」。強い思いで体を突き動かし、先制点を挙げた。

 とどめを刺したのは、自称「節目がち」な男だった。後半27分に都倉が決めたオーバーヘッド弾は、自身のJ通算100点目。「川崎でプロを始めた時は思いもしなかった数字。札幌でここまで活躍できるイメージもなかったので」と浮き沈みのあった中で達成した記録を、感慨深げに振り返った。

 クラブのJ1通算250点目も決めた上、昨季から続く得点した試合の不敗は10勝4分けに伸ばした。「途切れさせないために頑張っている」と強調する。娘と一緒に入場した際のゴールは5戦5発と、こちらも継続。「記事にしやすいんじゃないですか」と笑う記録ラッシュで、節目に花を添えた。

 完封勝利で3位をキープにも、ペトロヴィッチ監督は言う。「今は良くても何が起こるか分からないのがサッカー」。慢心のない札幌に、他が付け入る隙は見当たらない。(砂田 秀人)

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