南相馬市の中学生をロシアW杯招待「トモにロシアへ」日本代表サポーター有志が企画

スポーツ報知
W杯は世界各国の熱狂的サポーターが一堂に会する場。「4年前は世界からの支援への感謝がテーマだった。今回はそれに加え福島の元気を発信してもらいたい」と角田さん(左から3番目)

 南相馬から世界へ―。サッカー日本代表サポーター有志が、11年東日本大震災で甚大な被害に見舞われた福島・南相馬市の子どもたちを6月開幕のロシアW杯へ招待するプロジェクト「トモにロシアへ」の実現に動いている。(構成・岡島 智哉)

 南相馬市は地震、津波の被害で1121人が亡くなり、福島第一原子力発電所事故の放射能漏れの影響を多く受けた地域。震災から7年が経ち、被災地への関心が薄れる「風化」が進んでいる現状を踏まえ、世界一のスポーツイベント・サッカーW杯に子ども達を招待することで再び被災地への関心に繋げ、風評被害を受けた福島の復興が少しずつ進んでいる現状を伝える狙いがある。NPO法人「南相馬こどものつばさ」の協力、南相馬市教育委員会の後援のもと、支援を募っている。

 主催の「Smile for Nippon ちょんまげ支援隊」はサッカー日本代表を応援するサポーター団体。東日本大震災をきっかけに、サッカー界のネットワークを使った震災復興支援活動を継続している。

 14年ブラジルW杯ではサッカーファミリーからの支援を受け、宮城・牡鹿半島の中学生4名を招待する「トモにブラジルへ」を実現。多くのメディアに取り上げられた。またJリーグの後援を受け、福島第一原発事故によりメンバーが四散した南相馬市のマーチングバンド「Seeds+」の子どもたちが再び集結し、支援を受けながら演奏に情熱をかけるドキュメンタリー映画「MARCH」の制作を手がけた。

 今回のプロジェクトでは、日本代表に帯同するシェフ・西芳照氏ら有識者3人が招待者の選考に携わり、支援額に応じて最大3人の中学生を招待する予定となっている。代表の角田寛和さんは「未来を担う子どもたちに、世界を身近に感じてもらい、20年東京五輪に向けたおもてなしの心を育んでもらいたい。4年前は世界からの支援に感謝することがテーマだったが、今回はそれに加えて“福島の元気”を発信してもらいたい」と語る。

 「法人協賛」「個人協賛」の2つの方法でプロジェクトへの支援が可能。詳細は「トモにロシアへ」で検索。

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