【札幌】J2・甲府に完敗 期限付き移籍中の金園に2発浴びグループステージ敗退

スポーツ報知
後半ロスタイム、3点差とされ地面を見つめる札幌・ペトロヴィッチ監督

◆YBCルヴァン杯グループステージ第5節 ▽B組 札幌0―3甲府(9日・札幌厚別)

 北海道コンサドーレ札幌のルヴァン杯が、終わった。9日のホーム・甲府戦に0―3で敗れ、通算1勝4敗の勝ち点3で、Bグループ2位以上となる可能性が消滅。1試合を残し、グループステージ敗退が決まった。10戦負けなしで3位と好調のリーグ戦からメンバーを総入れ替えして臨んだ戦いだったが、見せ場は皆無。逆に札幌から期限付き移籍中の甲府FW金園英学(29)に2点を奪われる皮肉な結末となった。

 完敗だった。J2相手に押し込まれる展開が続き、見せ場はほとんどない中の0―3の敗戦。キャプテンマークを巻いたMF兵藤慎剛(32)は「自分たちのミスから早い時間に失点した。盛り返すだけの力がなかった」と前半16分までに喫した序盤の2失点を悔いた。

 負ければ1試合を残し、グループステージ敗退が決まる戦い。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)が「何が何でも勝利するという気持ちで入った」と言ったように皆が勝利だけを思い描き、ピッチに立った。DF石川直樹(32)の「甲府の方が気持ちを出していた」という言葉通り、試合開始から闘志を出したのは相手の方。競り負け、こぼれ球は拾われ、札幌から期限付き移籍中の甲府FW金園に2点を奪われる結末で、今季のルヴァン杯は終わった。

 アクシデントも響いた。90分ピッチに立ち続けたMF荒野拓馬(25)だったが、胃腸炎で体調は芳しくなかった。その影響からミスは出たものの、一切の言い訳はせず、勝利のために走り続けた。試合終了の瞬間、ホームのファンが静まり返ったほど厳しい内容の敗戦ではあったが、全員が必死で戦っていた。

 屈辱的な結果も無駄にはしない。兵藤は「こんなプレーをしていたら全員リーグ戦に出られない。しっかり反省して、次はトライしているサッカーをピッチで表現したい」と巻き返しを誓った。石川も「この敗戦を次に生かすしかない」と前を向いた。1つのタイトルは失ったが、悔しさを糧に、10戦不敗、3位と好調のリーグ戦へ気持ちを切り替える。(砂田 秀人)

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