【清水】4発でホーム連勝 クリスラン、観戦の「母のために決めたよ」

スポーツ報知
試合後、勝利の儀式「勝ちロコ」を踊る清水イレブン

◆明治安田生命J1リーグ第14節 清水4―2湘南(12日・アイスタ)

 清水エスパルスは湘南を4―2で下し、昨年8月以来のホーム連勝をマークした。前半23分、FW北川航也(21)が先制PKを決めると、同40分にはFWクリスラン(26)が自身11試合ぶり得点となるPKで加点。後半も北川の2発目、MF金子翔太(23)のダメ押し弾が飛び出し今季2度目の4得点。連敗を2で止め、W杯中断前最後のホームゲームを飾った。12年8月25日の柏戦以来の登録メンバー18人全て日本選手で臨んだジュビロ磐田は神戸に0―2。公式戦連勝は3で止まった。

 “予選”を制し、“本番”も制した。前半23分のPK。ボールの前に北川、クリスラン、金子が仁王立ちした。誰も譲る気配はない。結論はまさかの「じゃんけん」に落ち着いた。渾身(こんしん)のチョキで勝った北川は「神様からのアシストが来た。じゃんけんに勝った時点でいけると思った」。右足で冷静に沈め、拳を握った。

 後半7分には飯田―クリスランとつながったボールを頭で押し込んで加点。「FWである以上、結果を求めている」。昨年8月のC大阪戦以来の1試合2得点で、昨季マークしたJ1自己最多の5ゴールに早くも並んだ。

 悩める助っ人も復活した。10戦ノーゴールのクリスランは前半40分、自らPKを獲得。左足でネットを突き破りそうな勢いの弾道を突き刺した。後半9分にはこぼれ球を拾って駆け上がり金子にラストパス。アシストも2つマークし「今日が清水に来て自分のベストゲーム」と表情を崩した。

 13日は日本もブラジルも母の日。3月に来日したアントニア・マリアさんの目の前で初めて得点し「母のために決めたよ」と照れた。マリアさんは料理上手。助っ人はご飯に豆をかけたブラジル料理「フェジョン」がお気に入りで、「本当においしい」と胃袋を支えてくれた母に感謝を届けた。

 チームは後半25分に松原が退場も、5バックで反撃をしのいだ。ヤン・ヨンソン監督(57)も「100%満足に近い」とご満悦。苦手だったホームで、清水が息を吹き返した。(武藤 瑞基)

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