【神戸】イニエスタ、マジで日本に来た!背番変更不可のJ規約“超異例”一人のため変える

スポーツ報知
J1神戸と契約を交わしたイニエスタが東京Dに登場。大歓声に迎えられた(右は三木谷会長=カメラ・関口 俊明)

 スペイン1部バルセロナを今季限りで退団した同代表MFアンドレス・イニエスタ(34)が24日、都内で神戸と正式契約を結び、入団会見を行った。世界最高峰の選手がJリーグへ、その歴史的瞬間を伝えるべく各国から集まった211社348人の報道陣を前に「日本は素晴らしい国。国民の一員になりたい」と新天地での活躍を誓った。また、バルセロナ時代の背番号「8」をつけるため、Jリーグの規約が近く改正されることも判明した。

 決め手は「信頼」と「日本愛」だった。イニエスタは無数のフラッシュを浴びながら、新天地として神戸を選んだ理由を口にした。「人として選手として信頼を持ってくれた。そこが大きかった。日本は素晴らしい国。皆さんと同じような国民の一員になりたい。文化の一部になりたい」。神戸関係者は「複数年ではあるけど年俸は言えない」としたが、事前の報道では3年契約で年俸2500万ユーロ(約32億5000万円)ともいわれる超大型契約。仕掛け人となった楽天の三木谷浩史会長兼社長(53)も会見に同席し「日本のサッカー界に大きなインパクトを与えてくれる」と感無量の表情を浮かべた。

 この日、三木谷氏とともにジェット機で来日したスーパースターの会見には各国から211社348人の報道陣が詰めかけ、熱気に包まれた。日本語、英語、スペイン語の同時通訳ブースも設置された。神戸では選手としてだけでなく、ユースやアカデミーでの育成部門にも関わっていく予定で、イニエスタも「提示されたプロジェクトが興味深かった。Jリーグがアジア全体に広まるように力を貸したい」と充実感を漂わせた。

 “イニエスタ・ルール”も採用される見通しだ。会見の最後には三木谷氏から、バルサ時代からつけている背番号「8」のユニホームが手渡された。神戸では現在、MF三田が8番をつけており、本来ならシーズン中の背番号変更はできない。しかし神戸側から、シーズン中でも可能にしてほしいとJリーグに規則変更の訴えがあったため、22日の実行委員会で話し合いを実施。30日の理事会で変更可能となる見通しだ。一選手のために規則を変えることは極めて異例だが、神戸の関係者は「それだけ影響力はある」とうなずいた。

 26日には本拠地ノエスタで、ファンに向けた入場無料のお披露目イベントが行われる。チームにはロシアW杯後に合流予定で、最短での日本デビューは7月22日の湘南戦(ノエスタ)になりそうだ。「日本の生活を楽しみながらプレーも楽しみ、早くチームの一員になりたい」。夢でも幻でもない。世界屈指のプレーが、もうすぐ見られる。(筒井 琴美)

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