【G大阪】J史上かつてない“大事件”ライバルC大阪から禁断の柿谷獲り 宇佐美にもオファー

スポーツ報知
4月21日G大阪戦で高江〈29〉と競り合うC大阪・柿谷

 サッカーJ1のG大阪が、C大阪の元日本代表FW柿谷曜一朗(28)に獲得オファーを出したことが8日、明らかになった。すでに移籍金等も含めた交渉は進行しており、実現の可能性は高いとみられる。C大阪のエースナンバー「8番」を背負う選手が、大阪のライバルクラブへの移籍となれば史上初。Jリーグ史上でもかつてないほどの“禁断の移籍”となる。

 J1で16位と低迷するG大阪が、衝撃的な補強プランを進めていることが判明した。ターゲットは、C大阪の顔と言える柿谷だ。大阪ダービーで熱くぶつかるライバルクラブから、史上初めてエースナンバー8を背負う生え抜きのエース格を引き抜くとなれば、両クラブのサポーターにとっても“事件”と言える。

 G大阪は今季、かつてC大阪を率いたレヴィー・クルピ監督(65)を招へい。しかしエースとしての活躍が見込まれていたFWアデミウソンの負傷離脱などが影響し、低迷が続く。6日の天皇杯2回戦ではベストメンバーをそろえたにもかかわらず、関西学院大に敗戦。チーム状況は好転の兆しどころか、さらなる深みにはまっている。W杯後に再開(7月18日)となるリーグ後半戦に向け、日本代表FW宇佐美=デュッセルドルフ=にもオファーを出しており、柿谷との“ダブル獲得”をチーム浮上の起爆剤にしたいともくろんでいる。

 柿谷は今季リーグ戦で出場した12試合中、フル出場はわずか3試合。4ゴールは挙げているが、途中交代の多い尹晶煥監督(45)の起用法に不満を漏らしていた。G大阪のクルピ監督は、かつて指導を受けた恩師。若手時代に遅刻を繰り返し、J2徳島に放出された過去もあるが、13年には同監督の下でブレイク。自己最多の21得点を挙げて14年ブラジルW杯の日本代表入りも果たした。

 C大阪への愛着も強い柿谷だが、自身の現状とクルピ監督の存在もあり、移籍に前向きな姿勢を見せている模様。禁断の移籍は実現するのか。柿谷の決断に注目が集まる。

 ◆禁断の移籍メモ Jリーグでは18年1月、横浜Mの主将で10番を背負う元日本代表MF斎藤が、同じ神奈川県内のライバルクラブ・川崎へと移籍。海外では2000年、スペイン1部で永遠のライバルと言われるバルセロナからRマドリードへと移籍した元ポルトガル代表MFルイス・フィーゴが有名。マンチェスターCとマンチェスターU、ともにロンドンをホームとするアーセナルとチェルシーなど、同じ街をホームタウンとし、ダービーマッチが盛り上がるクラブ間の移籍は、禁断の移籍として敬遠される。G大阪は10年に当時C大阪の得点源だったFWアドリアーノを獲得したが、日本人選手の主力クラスを引き抜いた例はない。

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