【神戸】ビジャ、移籍決め手はイニエスタ「彼のそばでスタイルをクラブに植え付ける」

スポーツ報知
元スペイン代表FWビジャがサポーターの声援に応える(左は三木谷オーナ)

◆明治安田生命J1リーグ最終節 神戸3―2仙台(1日・ノエスタ)

 神戸は3―2で勝利した今季最終戦の仙台戦(ノエスタ)後に、元スペイン代表FWダビド・ビジャ(36)の獲得を電撃発表した。すでに極秘来日していたビジャは仙台戦を観戦し、試合後に会見に出席。10年南アフリカW杯得点王が、来季から元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(33)とともに、神戸の一員に加わることになった。

 仙台戦のハーフタイム、大型ビジョンにビジャの姿がはっきりと映し出された。神戸はすでに極秘来日していたビジャとの契約で合意し、試合後の“サプライズ発表”を予定。しかし試合を観戦する姿に、発表前にスタジアム中が加入を知るところに。さらに自身のSNSでもフライング発表し、前所属の米ニューヨーク・シティを離れて来日する動画も公開した。会見では「早くスパイクを履いて、ゴールを決めることで温かい歓迎にお返しをすることができればと思います」と笑顔をみせた。

 異例のスピードで神戸加入を決めた理由の一つには、イニエスタの存在を挙げた。神戸は圧倒的なボール保持で、相手を攻撃的に圧倒するスタイルを目指しているが、「このチームには、それを体現している世界最高のアンドレス・イニエスタというプレーヤーがいる。彼のそばで、スタイルをクラブに植え付けていくお手伝いができることに魅力を感じました」。かつてバルセロナでともにプレーした同胞に、オファーを受けた段階から電話で相談。「長年の大事な友達」の存在が大きかったと明かした。

 さらにビジャは、決断の決め手に神戸の熱意を挙げた。「移籍を決める時は、あらゆる手を尽くしても、欲しいと思ってくれるか。歓迎の気持ちがあるかを大事にしてきた。そこをすごく感じました」と明かした。

 熱意が通じた獲得に、三木谷オーナーも「ビジャ、イニエスタ、ポドルスキと世界最高峰の3人がプレーする、本当に夢のような共演が見られるのではないかと思い、私自身もわくわくしている」と笑顔。過去のJリーグの歴史でもなかった豪華なトリオが、来季の神戸で誕生することになった。(金川 誉)

 ◆ダビド・ビジャ 1981年12月3日、スペイン・アストゥリアス州生まれ。36歳。17歳の時にスポルティング・ヒホンの下部組織に加入。01年6月にトップチームデビュー。サラゴサ、バレンシアを経て10年にバルセロナに移籍。約3年間プレーし、13年にはAマドリードへ。14年夏からはアメリカに移り、ニューヨーク・シティでプレーする。05年にスペイン代表に初招集され、08年欧州選手権で得点王に輝き優勝、10年の南アW杯でも優勝した。代表通算59得点は、スペイン代表歴代最多得点。175センチ、69キロ。家族は妻と2女、1男。

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