前F東京GMの立石敬之氏、ベルギー1部のシントトロイデンのCEOに就任

スポーツ報知

 ベルギー1部のシントトロイデンは29日、前FC東京GMの立石敬之氏(48)が最高経営責任者(CEO)に就任することを発表。本拠地で就任会見が行われた。

 昨年12月に日本のネット関連大手、DMMグループが同クラブの株式を買収し、経営権を取得した。だが会見の冒頭で立石CEOは「最初にお伝えしたいことは、このクラブは我々のものではありません。ファン、サポーター、この町のみなさんのものだと思っています」とクラブの“日本化”を否定。その上で「これまでのものを継続して、プラスで我々のアイデアを加えられるように努力していきたい」と所信表明した。

 またスポーツダイレクターを新たに用意することを明言。「すごく大事なポジションです。今日間に合えば良かったですが、何人かに候補を絞り、今交渉しています」と人選中であることを明かした。

 今後の経営プランについては、〈1〉トップチーム強化、〈2〉ユースの充実、〈3〉運営、〈4〉ビジネス、〈5〉スタジアムテクノロジーの「5つの柱」で考えていると公言。

 トップチーム強化については「まずは日本をはじめとしたアジアからの資金を集めたい」と全体の強化費を増やすことを示唆。すでに今年1月には日本の次世代DFリーダーとして期待が掛かるJ2福岡からDF冨安健洋(19)を獲得した。クラブのスタイルであるハードワークを継続しながら、リーグ戦上位6チームによって争うプレーオフ1に常に入れるクラブを目指していく。

 またスタジアムについても言及。「ファン、サポーターにとってのサービス、居心地の良い空間を作れるようなスタジアムを日本の技術で作り出していきたい」と意気込んだ。将来的には欧州チャンピオンズリーグや欧州リーグなどを開けるように、サービスだけでなく、セキュリティーの面からも整備を進めていく。

 今後はJクラブとの提携やテレビ放映権などのビジネス面でも“立石改革”を断行していく予定。F東京のGM時代にもチーム強化だけでなく、スポンサーの獲得など経営面でも手腕を発揮。これまでの日本サッカー界にはいなかった稀有(けう)な存在だった。

 今季ベルギーリーグでは、ベベレンの日本代表MF森岡亮太(26)が活躍中で、話題となっている。次は日本人CEOが、ベルギーサッカー界を席巻する。

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