ポルティモネンセ、中島から3発大逆転…結果出しW杯へ

スポーツ報知

◆ポルトガルリーグ第28節 ポルティモネンセ4―3モレイレンセ(31日・ポルティマン)

 【ポルティマン(ポルトガル)31日=豊福晋】1部ポルティモネンセの日本代表FW中島翔哉(23)はモレイレンセ戦にフル出場。3点を先行される苦しい展開ながら、1点目の起点となるパスを出すと、なおも積極的に放ったシュートから2点目、4点目が生まれた。初招集の日本代表でも結果を残した中島が攻撃をリードし、4―3で大逆転勝ちした。チームのサンパイオ会長は国内外チームで中島の“争奪戦”が起きていることを明かした。

 歓喜の中心に、日本代表の若武者がいた。後半7分の時点で、3点のリードを許していたポルティモネンセが4点を奪って大逆転勝ち。うち3点に絡んだ中島は「勝って良かったです。見ている方は面白い試合だったと思う」と充実感をにじませた。

 中島の出だしは最悪だった。前半37分、ペナルティーエリア内で相手選手を倒し、先制点につながるPKを与えた。「(相手に)当たってしまった。ああいう場面でも、しっかりとボールは取れると思うので、次に生かしたい」。反省を反撃につなげた。まずは後半10分、中盤中央からドリブルで駆け上がると右サイドにパス。MFバレラのシュートを味方が押し込み1点を返す。9分後には、ゴール前で角度のないところから倒れ込みながらシュート。再び味方が押し込み1点差に迫った。

 同36分、相手チームの露骨な遅延行為にホームのサポーターが激高。アウェーベンチ前に大勢が詰めかけ、警察が出動する騒ぎになった。それでも集中力は失わない。同45分に味方がPKを決めて同点とすると、試合終了間際に中島が右足でミドルシュート。相手GKに阻まれたが、こぼれ球に反応したFWピレスがエリア内で倒されPKをゲット。そして決勝点が決まると、チームメートと抱き合って喜んだ。

 ベルギー遠征で日本代表に初招集。デビュー戦となった3月23日のマリ戦(1△1)では途中出場ながら同点弾を決めた。昨年8月にポルトガルに渡って自信を培い、代表でも結果を残した。「まずはしっかり毎日いいプレーをすることが大事。結果的にW杯に選ばれること、W杯で活躍することにつながっていけばいい」と前を見据えた。期待の逸材は、慢心することなく全力プレーを続ける。

サッカー

×