香川、間に合った91日ぶり公式戦…「経験」で西野ジャパン救う

スポーツ報知

◆ドイツ・ブンデスリーガ最終節 ホッフェンハイム3-1ドルトムント(14日・ジンスハイム)

 【ジンスハイム(ドイツ)12日=本田千尋】左足首痛の再発で戦列を離れていたドルトムントのMF香川真司(29)が、敵地のホッフェンハイム戦で後半30分から出場。91日ぶりに公式戦のピッチに立った。得点に絡むことはできなかったが、日本代表復帰へ意欲。「問題ないと思ってます」とロシアW杯出場へ闘志を燃やした。

 痛めていた左足に問題はない。香川が、W杯まであと1か月に迫った最終戦で実戦復帰を果たした。91日ぶりのピッチで約15分プレー。「これからまだ1か月ある。問題ない。さらに、ここから(状態を)上げていければいい」と前向きな言葉を並べた。

 1―3とリードを広げられた直後に投入された。大きな見せ場こそなかったが、最前線でプレスをかけて守備のリズムをつくり、果敢な突破も見せた。2月に負傷し、予想以上に回復が長引いた左足首が、プレーに耐えることは示した。

 2日に磁気共鳴画像装置(MRI)による検査を受けた。「予防というか念のためという形」。結果にも問題はなかった。見据えるのは代表合流だ。「まずは日本に帰って、しっかりトレーニングして。テストマッチを含めて3、4試合ありますから。一番大事なのは21日から(国内合宿に)合流すること。いいコンディションで入れれば全く問題ない」と力強く言い切った。

 ハリル前監督時代は、代表から外れた。負傷もあって、不本意なシーズンとなったが、上を向き続けた。代表への思いが途切れたこともない。「監督が代わったので、何より。また厳しい戦いになるけど、その準備と覚悟を個人的には常々できていると確信している」。肉体面でも精神面でも、出撃するための準備を重ねてきた。

 短い準備期間でW杯に臨む“緊急事態”。だからこそ、これまで積み重ねた経験が生きると信じている。「厳しい状況を打破するには、覚悟や強い意志、信念だったり、そういうものが必要。経験が必要になってくる。そういう役割は感じている」。長く欧州の高いレベルでプレーし、日本の10番を背負ってきた自負をにじませた。

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