【高校ラグビー】黒沢尻工、6トライで初戦突破 竜二&了の阿部コンビで山口撃破

スポーツ報知
前半23分、相手守備網を突破し、トライを決める黒沢尻工・阿部了(右)

◆全国高校ラグビー 第1日 ▽1回戦 黒沢尻工36―14山口(27日、大阪・花園ラグビー場)

 開会式と1回戦が行われ、黒沢尻工(岩手)が山口(山口)から6トライを奪い、36―14で快勝した。黒沢尻工は左ウィング・阿部了(3年)が3トライを奪取。小学時代から知るセンター・阿部竜二主将(3年)と息の合ったプレーも見せ、チームに花園2年ぶりの勝利をもたらした。2回戦(30日)でAシードの京都成章(京都)と対戦する。

 聖地で2年ぶりの勝利を告げるホイッスルに、黒沢尻工のフィフティーンは安堵(あんど)の表情を浮かべた。相手の連続攻撃に苦しみ、試合時間60分の多くを自陣でプレーすることを余儀なくされたが、粘り強い守備からカウンターで6トライ。伊藤卓監督(43)は「バックス陣の頑張りで勝利を飾れた」とたたえた。

 開会式直後の第1グラウンドでの初戦。チームに流れを呼び込んだのが阿部了だ。前半2分にラインアウトのクイックスローから抜け出して先制トライを決めると、23分にも追加点を奪取。29―7で迎えた後半21分には相手ボールを奪った阿部竜二主将のパスを受け、50メートル独走した。

 竜二主将と了は小学校3年時に少年野球で知り合い、10年の仲。ラグビーを始めたのも紫波中3年夏で一緒だ。「リュージの走るコースは分かっていたので、フォローしようと思っていた」と阿部了が言うと、主将も「アベリョーの外にいく力と足(の速さ)がある」。絶妙なコンビネーションがとどめのトライを生んだ。

 2回戦の相手は、今春の全国高校選抜(熊谷)で7―86と大敗した京都成章。同戦を左足首の故障で欠場していた阿部了は「敗因は当たり負け。自分たちも学べた。筋トレと食事で、みんな平均して5、6キロは大きくなっている」と成長に自信。抜群のコンビネーションで、金星をつかみ取る。(遠藤 洋之)

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