【春高バレー】男子は鎮西が21大会ぶりV、女子は金蘭会

スポーツ報知
洛南を破り、ガッツポーズで喜ぶ鎮西の水町泰杜(左)と赤星伸城

◆第70回全日本バレーボール高等学校選手権大会最終日 ▽男子決勝 鎮西3―0洛南 ▽女子決勝 金蘭会3―0東九州龍谷(8日、東京体育館)

 男子は全国高校総体王者の鎮西(熊本)が洛南(京都)を3―0で下し、21大会ぶり3度目の頂点に立った。女子は国体を制した大阪の主力を占めた金蘭会(大阪)が総体覇者の東九州龍谷(大分)にストレート勝ちで3大会ぶり2度目の優勝。大会は2009年までの総体の記録を引き継ぐ。

 第3セットの24―23、マッチポイントを握った鎮西の鍬田が強烈なジャンプサーブを放った。ネットを越えた相手の返球を水町がダイレクトでたたき込み、二枚看板で最後の1点を奪った。「エースの打ち合いで打ち勝った方が勝つ」と畑野監督。チームのスパイク打数93本のうち鍬田、水町のエース対角が76本を担った。

 2016年4月の熊本地震で体育館が壊れ、平日はマイクロバスで約1時間かけて練習場所に通う。体育館が使えない分、休日には練習試合を増やした。指揮官は「どうなるんだろうという気持ちだった。でも、ピンチをチャンスに変えられた」と前を向いた。苦難を乗り越えて頂点に立った。

 ◆女子は金蘭会が2度目のV

 金蘭会がマッチポイントを握った第3セット。24―23から宮部が東九州龍谷のライト側からのアタックをブロックで仕留めた。「エースに打たせたくなかったから、サーブで狙って崩して打つ人を絞りたかった」と主将の林は明かす。69本のサーブのうち49本をエース中川に取らせ、前後に揺さぶって自由を奪った。ライト側からの速い攻撃頼みになった相手を、高さのある西川、宮部がブロックで合計6度も封じた。

 この作戦は選手だけのミーティングで考えた。試合中のタイムアウトでも池条監督はほとんど指示を出していない。「監督の指示を聞いてやっているようだと遅い。自分たちで考えてやらないと」という指揮官の信念からだ。先発の3年生は林だけ。総体決勝トーナメント初戦敗退の悔しさをバネにし、自立して優勝まで駆け上がった。

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