パナソニック2年連続V逸…バーンズ&ポーコック負傷響く

スポーツ報知
優勝を逃し肩を落とすパナソニックの選手たち

◆ラグビー 日本選手権&トップリーグ決勝トーナメント決勝戦 サントリー 12―8 パナソニック(13日・秩父宮) 

 2冠をかけて争い、サントリーが、今季無敗のパナソニックとの激戦を12―8で制し、2連覇を達成した。前半は開始4分、センター中村亮土(26)のトライなどで12―5で折り返し、無得点だった後半はパナソニックの猛攻を封じ込んだ。15―10だった昨季決勝に続き、2季ぶり日本一奪回を狙った強敵を返り討ちにした。優勝回数ではトップリーグで東芝に並ぶ最多5度目、日本選手権では神戸製鋼の00年度での9度に次ぐ通算8度目となり、84年度に7連覇を達成した新日鉄釜石に並んだ。

 パナソニックはゴール手前5メートルのラストチャンスで痛恨のミスを犯し、王座奪回の夢を絶たれた。ラインアウト後にモールを形勢し、押し込んだ際にノックオンして終戦。ボールを渡し切れなかったジャンパーのワイクスはうずくまり、2年連続V逸に涙をのんだ。ディーンズHCは選手たちをたたえつつ、「この結果は変わらない」と大きなため息。フランカーの布巻主将は、逆転トライを取り切れなかった最後の局面を「僕らの流れがきたなと思ったけど、力尽きてしまった。つめが甘かった」と悔やんだ。

 予期せぬ事態に見舞われた。元オーストラリア代表の絶対的司令塔、SOバーンズが開始5分で負傷し、その5分後に離脱。同国の現役代表フランカー、ポーコックも中盤に脳しんとうを起こし、前半だけで交代する大誤算。“飛車角抜き”の戦いを強いられ、前半8分に14人でトライを挙げる意地も見せたが、代役SOの山沢は「思ったよりも出場が早くて一つ一つの判断で迷って。悔いが残る」。

 昨年はサントリーにノートライの10―15で2連覇を阻止され、今年はリーグ戦で21―10で勝ち、無敗で決勝に挑んだが、決勝ではまたも接戦で敗れた。布巻主将は「また強くなれるきっかけをくれた。次のシーズンにつなぎたい」と納得するしかなかった。

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