石川佳純「逃げず前で」早田ひな撃破 攻めの姿勢で女王の座取り戻す

スポーツ報知
第4ゲーム、レシーブして攻め込む石川佳(カメラ・竜田 卓)

◆卓球全日本選手権 第5日 ▽女子シングルス6回戦 石川佳4(11―9、13―11、11―9、3―11、11―6)1早田(19日・東京体育館)

 男女シングルス6回戦などを行い、女子で2年ぶり5度目の優勝を目指す石川佳純(24)=全農=が、早田ひな(17)=日本生命=を4―1で下し、12年連続の8強入りを決めた。

 戦闘モードに入った石川が、パワーを武器とする早田に力の差をみせつけた。「攻め抜く」と心に決め、速く力強い打ち合いで一歩も引かない。キリッとした視線で球をにらみ、序盤から強打が決まれば右手を高々と挙げた。1―0の第2ゲームは劣勢から5連続得点で逆転。早田に「勝負どころの気持ちの強さが違った」と言わせた。

 前日18日は感覚が合わず四天王寺高の後輩でもある阿部愛莉(早大)に4―2と大苦戦。ふがいない試合内容に目に涙をためた。午前の5回戦はストレート勝ちも、試合中に何度も首をかしげる場面もあった。早田戦後にやっと晴れ晴れとした表情を見せ、「威力のあるボールに逃げずに前で戦えた」と充実感を漂わせた。

 東京五輪に向けて攻撃力を求め、より高い位置で打つスタイルや、より強い打球が飛ぶラケットを試している。昨年は平野美宇に全日本4連覇を阻まれ、早田、伊藤美誠が世界選手権ダブルスで銅メダルを獲得するなど、7歳年下の高2トリオの追い上げは激しい。だが世界ランクで日本勢トップは譲っていない。「調子は上がっている。毎試合が決勝だと思っている」。攻めの姿勢を貫き、女王の座を取り戻す。

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