東レ・ギャビン、奮闘で静岡県内4戦全勝

スポーツ報知
第3セットから出場して勝利に貢献したギャビン

◆バレーボール プレミアリーグ 東レ3―1FC東京(20日、このはなアリーナ)

 東レが、2018年の静岡県内公式戦初戦でFC東京を3―1で下し、3位を守った。1―1で迎えた第3セット、右足首捻挫で先発を外れたシュミット・ギャビン(31)が出場して流れを引き寄せると、途中からコートに立った静岡市生まれの伏見大和(26)=清水市商高(現清水桜が丘高)出=が躍動して今季県内では不敗の4連勝を飾った。21日はこのはなアリーナでジェイテクトと対戦する。

 しびれを切らした。東レの小林敦監督(43)が、泣く泣くジョーカーを切った。「本当は使いたくなかったけど、我慢できなかった」。第1セットとは対照的にミスを連発し、簡単に第2セットを落としたチームの起爆剤に、第3セットから今月7日の堺戦で右足首捻挫して「まだ60%の状態」というギャビンを強行出場させた。

 チームが見違えた。「彼の存在は大きかった。ギャビンにつられて周りがよくなった」と指揮官は手負いのエースを絶賛。来週はパナソニック、豊田合成と上位チームとの対戦が控え、確実に最下位のFC東京から勝ち点を拾うために苦肉の策でもあった。

 収穫もあった。第3セット途中から出場した伏見が活躍。アタックなど計5点をマーク。守りでも「アウトってジャッジした手に当たった」ボールが結果的に好レシーブとなって得点にもつながった。このはなアリーナは、出身の東豊田中学区。“地元中の地元”で存在をアピールした。

 県内公式戦は4戦全勝。オポジットで先発したベテランの米山裕太(33)は「ギャビン抜きで最後までいけなかったのは残念」と、日本人だけで勝ちきれなかった点を反省。伏見も「他の選手が出ても勝てるようなチームを作らないといけない」。リーグ終盤戦からファイナル6に向けて、チーム力を高めていく。(塩沢 武士)

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