北都銀行、主力2人不在&急造ペアでも全勝死守…バドミントンS/Jリーグ

スポーツ報知
急造ペアで勝利を収めた北都銀行の田中(左)、松本組

◆バドミントン S/Jリーグ(21日・秋田県立武道館ほか)

 女子の北都銀行が七十七銀行との“東北ダービー”を2―1で制し、開幕4連勝で2位をキープした。リーグで唯一、無敗を守った。北都銀行は昨年のスーパーシリーズファイナル(SSF)女子ダブルス優勝の米元小春(27)がインフルエンザで欠場。A代表の永原和可那(22)も体調不良で欠く中、田中志穂(25)、松本麻佑(22)の急造ペアで勝利。シングルスは敗れたが、村山祐美(29)、浦谷夏未(25)組が2―0で勝った。北都銀行は次戦(28日、長野・大町市)、4勝1敗でトップを走る日本ユニシスと首位攻防戦を行う。

 勝利の瞬間、村山と浦谷の2人はコート上で抱き合い、涙した。絶対に負けられない“ホーム”秋田での東北ダービーを制し、全勝を死守。佐々木翔監督(35)は「苦しい中で勝利してくれた。勝ったのを見て私も涙が出そうになった」と奮闘をたたえた。

 女子で国内トップのA代表5人を擁する強豪は、見えない“敵”に苦しんだ。田中とペアを組み、昨年のSSFを制した米元が19日夜にインフルエンザと診断を受けて自宅静養に。A代表の永原も体調不良で試合に出場できない状態だった。佐々木監督は前夜に田中、松本のペアで臨むことを決断。公式戦は初めてで、田中も体調は悪いなど不安のあるなかで、177センチの長身・松本の強打を生かす戦術で相手を圧倒。田中は勝利を収めた後、すぐに会場を離れたが、松本は「田中さんの落ち着いたプレーで私もゆとりを持ってできた」と振り返った。

 シングルスで川上紗恵奈(20)がゲームを落とし、勝利がかかる第2ダブルスも村山、浦谷の今季初出場組。当日朝に出場が決まった村山は「きょうは自分の日だと思ってやってやろうと思った」とミスを恐れない強打で得点を重ねて勝利。「みんなでつかめた勝利」と涙した。

 これで4戦全勝。次戦の日本ユニシスとの首位攻防戦を制すれば、悲願のリーグ初制覇に大きく前進する。米元らが復帰できるかは未定だが「優勝へ最善の策を取って残り3戦に臨む」と佐々木監督。苦しみながらつかんだホームの勝利を“良薬”にして頂点へ突き進む。(遠藤 洋之)

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