錦織圭「やっといいプレー」復帰3戦目は逆転8強入り

スポーツ報知

◆男子テニス・チャレンジャーツアー ダラス選手権第3日 ▽シングルス2回戦 錦織2(4―6、6―4、6―4)1バヒンガー(1月31日、米テキサス州ダラス)

 右手首故障から復帰3戦目となった錦織圭(28)=日清食品=が、逆転勝ちで8強入りした。2回戦でフォアハンドのコントロールに苦しみ、世界ランク162位のマティアス・バヒンガー(30)=ドイツ=に第1セットを取られたが、徐々に調子を戻した。1日の準々決勝(日本時間2日午前10時以降)で同295位のドミニク・コプファー(23)=ドイツ=と対戦する。

 錦織が苦しみながら復帰連勝を果たした。右拳を何度も握り、持っていたボールを満員の観客席にポーンと打ち入れた。「最後の数ゲームでやっといいプレーができた。ギアがかかるのが遅かったけど、ああいう形で終われて良かった」。ほっとした表情を浮かべた。

 第1セット第1ゲーム最初のポイントをリターンエースで奪い、初戦勝利の好感触が続いているように見えた。だが、その後が続かない。フォアハンドがベースラインを割ったり、ネットにかけたりと精度を欠き第1セットを落とした。

 元世界ランク4位とはいえ、右手首故障で約5か月半離脱し、復帰して3戦目。「打ちにいけないのは復帰したてなのでしょうがない」と割り切った。第2セットは粘ってしのぎ、ドロップショットからブレイクに成功。好機でミスし「あ~」と声を上げる場面もあったが、「気持ちをコントロールしながら、大事なところで取れた」と誇った。

 練習中も右手首を気にするしぐさが見られ、まだ万全とは言い難い。前戦から中1日で計30ゲームを戦い「体の負担は増えたけど、タフな試合をこなせて良かった」と前向きにとらえた。ツアー下部大会の参戦は今回まで。1つでも実戦を通して試合勘をつかみ、次戦のニューヨーク・オープン(12日開幕)につなげたい。

 ◆錦織のこれまで

 ▽17年8月14日 練習中に右手首を負傷。当初は腱(けん)断裂と発表したが、尺側手根伸筋腱脱臼だったと判明。年内休養へ

 ▽同21日 世界ランクが9位から10位に下がり、14年8月25日付以来の2ケタに(最新ランクは27位)

 ▽9月1日 ギプスが外れる。ベルギーでリハビリを開始

 ▽同21日 通常よりも軽いラケットで打ち始める

 ▽10月末 米国の練習拠点に戻る

 ▽11月24日 日本で公の場に初登場。「なるべく1月から試合に出たい」

 ▽18年1月4日 全豪欠場と、復帰時期を発表

 ▽同1月23日(現地) 復帰初戦のツアー下部大会(米カリフォルニア州ニューポートビーチ)1回戦で敗れる

 ▽同29日(現地) 復帰第2戦で178日ぶりの公式戦勝利

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