石川&平野は完勝!美誠は粘り勝ち!日本女子決勝かけ南北合同チームと準決勝

スポーツ報知

◆卓球・世界選手権団体戦 ▽女子準々決勝 日本3―0ウクライナ(3日、スウェーデン・ハルムスタード)

 【3日=林直史】日本は女子が準々決勝で石川佳純(25)=全農=、平野美宇(18)=日本生命=、伊藤美誠(17)=スターツ=が出場してウクライナを3―0で下した。3位決定戦がないため銅メダル以上が確定した。また、国際卓球連盟(ITTF)は、韓国と北朝鮮による南北合同チームが結成されることが決まったと発表。女子の準々決勝で対戦予定だった両国の試合は行われず、4日の準決勝で合同チームが日本と対戦する。男子は決勝トーナメント1回戦で香港を3―0で下し、準々決勝に進んだ。

 汗にまみれ、重ねた努力はウソをつかなかった。日本の1番手の伊藤は2―2で迎えた最終ゲーム、巧みにボールの回転量を変えてくる相手に8―10と追い込まれたが、速いタイミングで打ち返すスマッシュ“みまパンチ”で11―11と追い付くと、最後は強打が決まってフルゲームの激戦を制し「最後まで粘り強くやった。ちょっと前の自分なら負けていた」。成長を実感し、左拳を握りしめた。

 16歳で団体銅メダリストとなった16年リオ五輪後、思うような結果が出せなかった。同い年の平野に実績で先を行かれ、焦りは募った。復調を目指し、昨年の後半から練習風景は一変した。新しいプレーを思いつけばすぐに試し、型にはまらないスタイルが伊藤の強みだが、「フットワークとミスを少なくする練習を徹底的に」と意識を変えた。

 正確性を求めて繰り返す多球練習では、我慢が必要だった。「やっぱりストレスはたまる」。それでも、苦手なメニューにあえて取り組むことで「体勢が崩れても、ちゃんと相手の台に返せるようになった」。手応えをつかみ、1月の全日本選手権で史上最年少3冠を達成。チームは1次リーグ(L)5試合をオールストレート勝ち。今大会で初めてゲームを失っても「決勝トーナメントに行けば、あると思っていた」と崩れず、粘り強さを発揮した。

 伊藤が接戦を制して流れを作り、石川と平野はストレート勝ちで続いた。石川は「美誠ちゃんが苦しいところから1勝してくれて、私も落ち着いてプレーできた」と奮闘をたたえた。準決勝は韓国と北朝鮮の合同チームと対戦が決まり、伊藤は「すごく楽しみ。早く試合がしたい」と胸を躍らせた。準決勝でも、流れを引き寄せる1勝を狙う。

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