【Bリーグ】秋田、B1復帰へ王手

スポーツ報知
熊本に逆転勝ちした試合終了直後、秋田・田口は雄たけびを上げた

◆B2プレーオフ ▽準決勝・第1戦 秋田85―81熊本(12日、CNAアリーナ★あきたほか)

 東地区優勝で全18クラブ中勝率1位の秋田ノーザンハピネッツが、西地区2位でワイルドカード進出の熊本ヴォルターズに先勝。1部(B1)復帰へ王手をかけた。第2クオーター(Q)途中には最大15点差をつけられたが、ホームの秋田ブースターの大声援に後押しされて逆転。シューティングガード(SG)の田口成浩主将(28)が4本の3点シュートを含む30得点とチームを引っ張った。13日の第2戦に勝てば、2季ぶりのB1復帰が決まる。

 ほぼピンク一色に染まったCNAアリーナ★あきたが、興奮と歓喜で波打った。最大15点ビハインドをはね返し、秋田が大逆転勝利。この日のMVPに選ばれた田口が「明日(13日)勝って、B1行きましょう!」と絶叫すると、3247人のブースターから地鳴りのような歓声が沸いた。

 注目のPO準決勝初戦。相手はレギュラーシーズンで4戦全勝した熊本だ。しかし、秋田は立ち上がりからゾーンディフェンスを崩せず、第2Q途中で25―40。同Q終了時も14点差を背負った。「1季でB1復帰」という目標が遠ざかりそうな展開に、ジョゼップ・クラロスヘッドコーチ(HC、49)がハーフタイムに厳しい言葉を吐いた。「ここで負けるならそれでもいい。でも、本当にそれでいいのか」

 この言葉で奮起したのが、田口主将だ。「前半は、打てるシュートも躊躇(ちゅうちょ)していた。でも、ペップ(クラロスHC)の言葉で『俺がやる、俺に任せろ』という気になった」。自身、前半は5得点にとどまったが、第3Qは13得点、第4Qも12得点と量産。熊本・保田尭之HCが試合後、「“ゾーン”に入る選手が出るのが、プレーオフ」と話したことを聞くと、「アドレナリンが出て、この状況で戦う中でゾーンに若干入っていたかもしれない。でも本当のゾーンなら僕はこんなものじゃない」とジョークで答えた。

 13日の第2戦にも勝てば来季のB1復帰が決定。1勝1敗になれば、その直後に5分ハーフの第3戦が行われる。クラロスHCは「明日(13日)、ブースターの皆さんは私達と一緒に戦う覚悟を持って、来てほしい」とリクエストした。シーズン1位で手に入れたホーム開催権。このアドバンテージを生かし、B1に居場所を取り戻す。(須貝 徹)

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