【Bリーグ】富山、降格危機から2連勝で残留王手

スポーツ報知
第3戦終了間際に勝利を確信し、立ち上がって喜ぶ観客

◆プロバスケットボール B1リーグ 残留プレーオフ1回戦 ▽第2戦 富山93―73島根 ▽第3戦 富山18―13島根(13日・富山市総合体育館)

 中地区5位の富山グラウジーズが、西地区6位の島根に2連勝し、B1残留に王手をかけた。第2戦は気迫あふれる守備で相手を圧倒し、93―73で完勝。戦績を1勝1敗のタイにすると、続けて行われた10分間の第3戦でも、エース兼司令塔の宇都直輝(26)が8得点1アシストと活躍。18―13で競り勝ち、2回戦進出を決めた。次戦は19日に東京・片柳アリーナで横浜と対戦する。

 B2降格の大ピンチから一転、2連勝の大逆転劇だ。第3戦、18―13の残り11秒でボールキープすると、勝利を確信したファンは立ち上がって喜びを大爆発。第2戦で14得点、第3戦で8得点を挙げた宇都は「第3戦の10分は正直、緊張していた。足首と膝を痛め、足もつって、きつい状態だったけど、乗り切れて良かった」とホッとした表情で激戦を振り返った。

 序盤から押せ押せムードだった。シューティングガード(SG)の水戸健史キャプテン(33)は「シュートが入る、入らないではなくて、気持ちの強い方が勝つ」と、全員が一丸となったディフェンスを披露。ボールを追い、パワーフォワードの青木ブレイク(24)が味方ベンチに飛び込む。普段は冷静なSG大塚裕土(30)も激しく相手選手に圧力をかける。攻撃やベンチワークもかみ合い、2戦連続の快勝となった。

 勝利の原動力となったのが、今季リーグ戦で日本人得点王とアシスト王になった宇都だ。12日の第1戦では精彩を欠き、シュート確率は22%と大ブレーキ。「昨日(12日)はジャンプシュートにこだわり過ぎた。自分にはドライブ、アシスト、ファウルをもらう事も出来る。ガードとして原点に戻りました」。本来のプレースタイルを取り戻し、この日の2試合では22得点、8アシスト、11被ファウルで勝利に貢献した。

 2回戦の相手は、リーグ戦で2勝4敗と負け越した横浜。宇都は「今は全然、浮かれていません。次の試合に集中しています」と言葉に力を込めた。勢いそのままに、残留が決まる大一番に挑む。(中田 康博)

 ◆富山のB1残留の行方 横浜との2回戦(19日、東京・片柳アリーナ)で勝利すれば、B1残留が確定。敗れた場合でも、B1ライセンスを持たないFE名古屋がB2プレーオフ3位の場合は残留確定。4位の場合、富山はB2プレーオフ3位チームと入れ替え戦(27日、神奈川・横浜アリーナ)を行う。

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