【全仏テニス】杉田、シングルス9大会連続初戦敗退に「気持ち的にどこまでもつか不安」

スポーツ報知

◆テニス全仏オープン第3日(29日・パリ)

 世界ランク48位の杉田祐一(29)=三菱電機=が長いトンネルに迷い込んでいる。

 103位のオラシオ・セバジョス(33)=アルゼンチン=とのシングルス1回戦は29日、前日に雨天順延となった0―1の第2セットタイブレイク2―0の時点から再開。タイブレイクは制して第2セットを奪い返したものの、第3セット、1―1の第3ゲームでブレイクを許すと「命取り」。ブレイクチャンスでもギアが上がらず敗れた。

 西岡良仁(ミキハウス)と組んだダブルス1回戦でも敗れた後の会見。2人で並んで座り「いや~…色々あります。色々と言おうかと思ったけど、よっしー(西岡)の前では弱い姿を見せたくない」と苦笑いしつつ「みんなが思う杉田祐一と自分が目指す杉田祐一は一致しない。自分でも(現状と)一致していないのでグチャグチャですけど。新しく探している途中」と迷える胸中の一端を明かした。

 シングルスはツアー下部を含め9大会連続の初戦敗退。「みんなが心配するから、そんなに負けているのか?と思って調べたら本当に負けていた。気にしていなかったので壁もクソもないよという感じ」と自嘲気味に話す。

 昨年は好調で6月のアンタルヤ・オープンでツアー初優勝も果たした。世界ランクは10月に自己最高の36位をマークし、4大大会のシードも視野だったがズルズルと後退している。「ランキングのことはもう、あんまり、いいかな。クレーで勝負だと思っていたけど、(ポイントを)取れなかったので、落ちるだけでしょうね。そういうのも徐々になくなってきた。そこ(ランクを気にすること)を離れてみてどうなるか、見ものですね」

 気がかりな言葉が出た。「自分の気持ち的にどこまでもつのか非常に不安はある」。勝負所でもギアが上がらず、淡々とプレーしてしまっていた。毎試合後、右腕に違和感が残り、痛みもあちこちに出る。それ以上に深刻なのは精神面だ。「エネルギーのない状態で試合をやってしまうことが問題。抑えないといけないところで体が思うように動かず、取りたいところで雑なプレーをしてしまうのが修正できなかった」。自覚はしていても、なかなか修正はできない。

 “仙人節”全開の会見だったが「これが最後の会見になるかもしれないですね」と意味深な発言を残した。得意の芝シーズンで出口は見つけられるのか。

 全仏オープンテニスをWOWOWライブにて6月10日(日)まで連日生中継。

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