【杉山愛の目】錦織は久々フルセットも体力不安なし

スポーツ報知

◆テニス全仏オープン第4日 ▽男子シングルス2回戦 錦織圭3-2ブノワ・ペール(30日、パリ)

 最終ゲームはメンタルゲームを制することができました。第7ゲームで40―15からブレイクをされました。相手のナイスショットはありましたが、展開としては嫌な落とし方。気持ちが落ちてしまってもおかしくないところで、もう一度エネルギーをためて第8ゲームでブレイクに成功した場面は強い気持ちを感じました。

 メンタル面は高ぶりすぎても、静かすぎてもダメなので難しい。いろいろと仕掛けてきて予測できない組み立てで崩そうとしてくる相手に、気持ちを揺さぶられながらも自分を保とうとしているのがうかがえました。昨年は試合途中で気持ちが切れてしまうこともありましたが、完全アウェーの中で意識して気持ちを強く持っていた部分は大きかったと思います。

 久々の5セットを戦って体力面の不安は感じませんでした。フィジカルトレーニングはかなり追い込んでいると聞いていましたし、前哨戦から動きもいいです。フルセットの割には時間は長くなかったので、1日空けば回復できるでしょう。(元ダブルス世界ランク1位)

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