【全仏テニス】錦織の4回戦の相手ティエムは「ストロークのスピードが上がっている」

スポーツ報知
錦織はティエム対策の練習をした

◆テニス全仏オープン第8日 ▽男子シングルス4回戦 錦織圭-ドミニク・ティエム(3日・パリ)

 テニスの4大大会、全仏オープン男子シングルス4回戦で、世界ランク21位の錦織圭(28)=日清食品=は、同8位のドミニク・ティエム(24)=オーストリア=と対戦する。試合は3日のセンターコート第2試合に組まれた(WOWOWライブで生放送予定)。ティエムはクレーでツアー8勝を挙げる巧者で、前週のリヨン・オープンで優勝して乗り込んできた。今季、王者ラファエル・ナダル(スペイン)にクレーで唯一の黒星をつけた、次世代の赤土の王者候補について地元オーストリアの記者に聞いた。

 オーストリア国内でのテニス人気は高くないという。担当記者は「ティエムは全仏で2回(16、17年)も準決勝まで進んでいるのに、マルセル・ヒルシャー(アルペンスキーW杯通算58勝)やダビド・アラバ(サッカー独1部バイエルン・ミュンヘン所属)に知名度で勝てない」と苦笑いする。それだけに錦織の人気は気になる様子。「日本国内で最も有名なスポーツ選手なんだろう? 高梨沙羅も有名だよね。試合のテレビ視聴率はすごいのか? ツイッターのフォロワーも多いんだろ?」と逆質問された。

 ティエムの強力な武器は片手で打つ力強いバックハンド。錦織が「個人的に好き」と話すスタイルは12歳の頃に生まれた。テニスコーチだった両親に育てられ幼い頃は両手打ちだったが、12歳の頃に今も師事するギュンター・ブレスニク・コーチから片手に変更するよう指導を受けた。最初は勝てなくなり嫌がっていたというが、徐々に頭角を現し11年の全仏ジュニアで準優勝した。ボリス・ベッカーらを指導した経験のあるギュンター・コーチとは9歳からの付き合い。マネジャーのような役割も兼ね“第2の父”になっている。大会数を多くこなすのもコーチの方針。前週の大会出場には賛否あるが「疲れを問題視するよりも、勝てずに全仏に来るのが嫌でリヨンに参戦したのでは」というのが記者の見解だ。

 コートを離れれば大のサッカー好き。自分でアマチュアチームも持っている。お気に入りはイングランド・プレミアリーグのチェルシーで、エンブレム入りのテニスシューズを手に入れている。同じテニス選手で同じ年のクリスティナ・ムラデノビッチ(フランス)と交際中。仲むつまじい写真がSNSにアップされている。

 錦織との対戦は16年のイタリア国際準々決勝以来、2年ぶり。本人は「錦織はコートの内側に入ってきてタイミング早く打って来るのが得意。クレー特性を生かしてベースラインから下げさせたい。芝やハードに比べて自分に分があると思う」と話している。記者の目線では「ティエムは2年前よりストロークのスピードが上がっている」と攻撃力が上がっていると見ている。「タフな試合になる」のは間違いなさそうだ。

 試合の模様はWOWOWオンデマンドで配信される。

 全仏オープンテニスをWOWOWライブにて6月10日(日)まで連日生中継。

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