飛龍、崖っぷちから連覇…高校バスケ静岡大会男子

スポーツ報知
ドライブからゴールに向かう飛龍の関屋

◆バスケットボール高校総体静岡県大会(3日・エコパアリーナ)

 男女決勝リーグが行われ、男子は浜松開誠館に敗れ1勝1敗で第3戦を迎えた飛龍が、2勝の藤枝明誠を72―68で撃破し、連覇を達成した。3校が2勝1敗で並んだが、得失点差で2年連続12度目の優勝と、2年連続16度目の全国出場を決めた。女子は浜松開誠館が3戦全勝で3連覇。県内3大大会7連続Vで、県内公式戦の連勝を51に伸ばし、3年連続5度目の全国切符をつかんだ。男女とも上位2校が全国総体(8月7日~、愛知)に出場する。

 崖っぷちから王者がよみがえった。前日1勝しながら、この日の初戦で浜松開誠館に1点差で敗れた飛龍。原田裕作監督(34)も「正直ダメだと思った」という第3戦の藤枝明誠に逆転勝ち。第4Q2分過ぎに一時は10点離されたが、粘った。「4点差以上で勝てば優勝、と分かっていたけど、途中で何点差でも勝って全国に行ければいいって思った」指揮官は正直な胸の内を明かした。

 エースの意地だった。第2Q途中、頭を強打し「一瞬、目の前が真っ暗になった」という関屋心(3年)が第3Qはコートに立ち、両チーム最多の18点。「焦りはなかった。ウィンターカップの経験が生きた」昨年、全国総体とともに8強進出したプライドがあった。

 シューターの色山輝(2年)が苦しい中盤、3点シュート5発を決める活躍。原田、山村と3年生シューターにケガ人が続出する中、台頭した2年生。「監督から落としてもいいから打て、と言われてので打った」。昨年の総体、ウィンターと県ではベンチ入りしながら、全国で外された男が、土俵際からチームを救った。

 上位3校は、まれに見る大混戦だった。得失点差は飛龍が+3、明誠が+1、開誠館が-4とわずかな差。まさに、紙一重の戦いを飛龍が制した。

 ◆女子・浜松開誠館 5人3年生で積み上げV3
 危なげなくV3だ。3戦目の常葉戦の残り1分過ぎには、5人の3年生がコートに立った。「5人しかいない3年生で積み上げてきたチーム。県で優勝するには、県で一番練習しようと、言ってきたのでよかったです」と、三島正敬監督(42)が最上級生の頑張りをたたえた。3戦すべて30点以上で計102点をマークしたエース・石牧葵(3年)は「自分の仕事は点を取ること。苦しい時に取りにいった」と胸を張った。次は、全国総体のシードをかけ16日からの東海総体に挑む。「課題が出たので修正していきたい」と次なる戦いに視線を移した。

スポーツ

×