日大アメフト部の再建案、関東学連がダメ出し…不透明な新監督公募を懸念

スポーツ報知
練習場近隣のゴミ拾いをした日大アメフト部員たち

 悪質タックル問題に揺れる日大アメリカンフットボール部に26日、所属する関東学生連盟からダメ出しが相次いだ。この日、学連は都内で臨時の社員総会と理事会を開き、日大の内田正人前監督(62)と井上奨(つとむ)前コーチの、除名処分(永久追放相当)を正式に決議。しかし、日大が行っている新監督公募について、懸念が噴出した。

 日大は19日に大学のホームページ上で公募をスタートさせたが、学連は直後の22日に、「新監督・コーチの選考にあたりご留意いただきたいこと」と題する文書を日大側に交付。監督は日大の選考委員会が書類選考、面接を行って決める予定だが、その実態が全く不透明。学連幹部は「選任がどういう経緯か、誰の意向なのかは重大な関心事」と指摘。チームは今季の公式戦出場停止処分中。選考経過に問題ありとなった場合は、復帰への大きな足かせとなる。

 学連は日大が策定中の再建案の提出期限を7月17日と定め、同31日までに検証委員会などが出場の可否を判断する方針。しかし、日大が当初作成した“下書き”も具体性に乏しく、「これではダメ」と、学連から突き返されていたという。日大が仮にリーグ開幕から復帰した場合、9月1日の日体大戦が初戦となるが、道のりは非常に険しい。

 ◆部員数十人でゴミ拾い実施

 日大の小田原利之副主将(4年)が26日、中国・ハルビンで開催されていた大学世界選手権から成田空港に帰国。「迷惑をかけた人たちに対して、挽回をしないといけないと思っていた。全力でやりきることはやった」と、心境を明かした。都内の同大学の練習場近くでは、数十人の部員が社会奉仕活動として近隣の公道でゴミ拾いを実施。練習再開日程については「聞かされていない」などと、口をそろえた。

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