比嘉大吾、15連続KO勝利かけ地元・沖縄で防衛戦 具志堅会長黒星→引退の因縁の場所

スポーツ報知
故郷・沖縄での防衛戦が決まり、具志堅会長(左)とゴーヤーを手にポーズを取る比嘉(カメラ・堺 恒志)

◆プロボクシング 世界戦 ▽WBC世界フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチ12回戦(2018年2月4日・沖縄県立武道館)

 WBC世界フライ級王者・比嘉大吾が凱旋試合で連続KO日本記録に並ぶ。来年2月4日に那覇市沖縄県立武道館で、同級10位で元世界2階級制覇王者モイセス・フエンテスと2度目の防衛戦を行うことが26日、都内で発表された。沖縄県での世界戦は、1981年3月に所属ジムの元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(62)が行って以来、37年ぶり。また、15連続KO勝利の日本タイ記録も懸かる一戦となる。

 念願だった故郷・沖縄県での世界戦が決まり、比嘉の表情は気合に満ちていた。「いずれはやると思っていたが、このときが来たな、という感じ。倒すのは大前提で、見ている人が面白いと思える、圧倒的なボクシングを見せたい」と待ちきれない様子で話した。

 同県での世界戦は、81年3月に具志堅会長がペドロ・フローレス(メキシコ)に12回KO負けで14度目の防衛に失敗して以来、37年ぶり4度目となる。同会長は「タイトルを失った沖縄で37年ぶりにやれるのはうれしい。沖縄では50%以上の視聴率が出るのではないかと思う」と豪語した。

 V2戦は凱旋試合以外にも、重要な記録が懸かる。KO勝利なら15連続となり、同郷の大先輩でもある元WBC世界スーパーライト級王者・浜田剛史らの持つ連続KO日本記録に並ぶのだ。比嘉は「沖縄で15連続をできたら最高。まずは目の前の試合に集中して並び、もう一度KOして記録を更新したい」と決意表明した。

 沖縄での過去の世界戦3試合は、いずれも日本選手が敗れている鬼門。具志堅会長はその黒星を最後に引退した。まな弟子の比嘉にとっては雪辱戦の意味合いもある。相当な重圧がかかると予想されるが「(5月の)世界初挑戦前の方がプレッシャーは強かった。地元だからといって変な気負いはない」と頼もしかった。

 フエンテスは昨年大みそかに、空位のWBO世界ライトフライ級王座を田中恒成(畑中)と争った。田中が5回TKO勝ちしたことを聞くと、比嘉は「それより早い回で倒す」と気合を入れた。「ここで負けたら何の意味もない。勝つことだけを考える。地元からこういうチャンピオンが生まれるんだというところを見せられれば」。ド派手なKO劇で、故郷に錦を飾る。(三須 慶太)

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