村田、夢を語った!タイソン以来東京Dに5万人

スポーツ報知
トレーニングの合間に野球で気分転換する村田諒太は、豪快な投球を披露

 プロボクシングWBA世界ミドル級王者・村田諒太(32)=帝拳=が15日、同門のIBF世界スーパーフェザー級王者・尾川堅一(29)、元世界2階級制覇王者・粟生隆寛(33)とともに沖縄合宿を公開した。走り込みを中心に下半身を鍛え抜くトレーニングで、過去2度の世界戦よりも持久力が向上。将来的な目標に東京ドームで世界戦を行い、5万人の大観衆の前で戦う夢を語った。

 頭の中ではド派手な景色が見えている。村田は東京ドームでの試合開催について「冗談みたいなことだけど、現実にしてもいい。一つのモチベーションになる」と口を開いた。ビッグファイターの集まるミドル級。実現すれば1990年のWBA・WBC・IBF世界ヘビー級タイトルマッチのマイク・タイソン―ジェームス・ダグラス戦以来、日本人では初の大規模興行だ。

 王者になったからこそ、新たな目標が生まれた。「ステージが上がれば目線が変わる」。昨年5月と10月の世界戦では1万人近い観衆を集めて感動を呼んだ。「日本人として日本を盛り上げることが重要。僕がボクシングから受けた恩恵を返せると思う」。5万人の視線を集めるリングが、目の前の努力を後押しする。

 10日から9日間予定されている合宿では、毎朝約13キロのクロスカントリーを走破。午後からは砂浜などを走り、この日は2キロの急勾配の上り坂を3本走った。ラストは3日前より10秒ほど縮めて10分を切り、早くも成果を実感。心肺機能を限界まで追い込むと、ゴールで「あ~!」と、もん絶した。「さびを落として次へのベースづくり」をテーマに据えていたが「さびを落とすどころじゃない。中身が出てきそう」。メニューを作る中村正彦トレーナーは「自分で勝手に強度を上げちゃう。世界戦を2回やって体が強くなっている」と進化を明かした。

 「大きなスタンドを満員にね。最終的には国内でビッグイベントをできたら」。初防衛戦は4月をメドに予定している。未来の東京ドームへの道を全速力で上っていく。(浜田 洋平)

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