WBC王者・比嘉が1回152秒殺 15連続KOでV2防衛

スポーツ報知
1回KOで勝利し雄たけびをあげる比嘉

 ◆プロボクシングWBC世界フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチ12回戦 ○王者・比嘉大吾―同級9位・モイセス・フエンテス●(4日、那覇市・沖縄県立武道館)

 WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(22)=白井・具志堅=が、同級9位の元2階級制覇モイセス・フエンテス(30)=メキシコ=を1回2分32秒、KOで挑戦を退け、2度目の防衛に成功した。

 開始早々に右のクロスで挑戦者をぐらつかせ、左ボディーからアッパーを繰り出し、最後はボディーへの右ストレートで腹をえぐると相手が四つんばいとなってもん絶状態に。フエンテスは10カウントで立ち上がれず試合が終わった。

 出身の沖縄県での凱旋(がいせん)試合を152秒で幕を下ろし、試合後に「高いお金を払って1ラウンドで終わらせてしまって済みません!」と比嘉。85年4月に同じ沖縄出身の元WBC世界スーパーライト級王者・浜田剛史が達成した15連続KOの日本記録にも並び「偉大な沖縄の先輩の浜田さんに並べて光栄です。1ラウンドから行くと決めてたんでうれしいです」と笑顔を見せた。

 沖縄での世界戦は、師匠の具志堅用高会長がWBA世界ライトフライ級王座から陥落した1981年以来、37年ぶり。日本勢過去3戦全敗のジンクスを具志堅会長のまな弟子が打ち破った。比嘉から師匠に、「お褒めの言葉、よろしくお願いします」と“具志堅劇場”を求められると、具志堅会長はマイクを握って「もう試合終わったの!? 1ラウンド!?」ととぼけ顔で弟子を称賛した。

 具志堅会長から「これからすぐ試合をさせたいですよ」とハッパをかけられた無傷の王者は「KOが無ければ自分はただの世界チャンピオン。特別なチャンピオンになるためにもKO勝ちを続けます」と日本記録更新を高々と掲げた。

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