比嘉大吾、米に殴り込む!統一戦実現へ世界戦2戦視察

スポーツ報知
故郷・沖縄での防衛戦から一夜明け、ホテルのプールサイドで仲良くトロピカルドリンクを飲む比嘉(左)と具志堅会長(カメラ・堺 恒志)

 WBC世界フライ級王者・比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツ=が米国に殴り込みをかける。2度目の防衛成功から一夜明けた5日、沖縄・那覇市内で会見。具志堅用高会長(62)は、24日(日本時間25日)に米イングルウッドで行われる「SUPERFLY2」を視察すると明かした。同級の世界戦2試合のリングサイドで存在感をアピールし、年内に米国で勝者との統一戦を狙う。

 沖縄のKOキングが胸を躍らせた。比嘉は152秒のKO劇の余韻を残したまま「どういう選手がいるか見たい。すぐにでも統一戦がしたいし、できないなら上(の階級)でやりたい」と先を見据えた。減量苦のあるフライ級からの転向も視野に入れながら、昨年大みそかの田口良一(31)=ワタナベ=に続く日本人5例目の他団体王者との統一戦がターゲットだ。

 視察する「SUPERFLY2」は軽量級の強豪を集めた祭典で、昨年9月にWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(24)=大橋=が衝撃KOでV6に成功した興行の第2弾。15戦全KOを誇る比嘉が観戦すれば、敵地へのアピールになるのは間違いない。具志堅会長は「まだ交渉はしない。それはプロモーターの判断だから」とした上で「年内に大きい試合をやりたい」と米国に乗り込むプランを明言した。

 同興行はWBCのスーパーフライ級とWBA、IBFのフライ級で3つの世界戦が組まれている。ビッグマッチ観戦後に、米ロサンゼルスで合宿予定。5月頃に計画する同級1位モハマド・ワシーム(パキスタン)との指名試合となるV3戦で勝てば、最速で今秋に米国での試合が実現する。

 前夜は日本記録に並ぶ15戦連続KOを果たし、陣営の具志堅会長が敗れて以来37年ぶり4度目の開催となった故郷・沖縄での世界戦で日本勢初勝利。次戦は都内で行うが、会長は「毎年1回は沖縄でやりたい」と2度目の故郷開催も狙う。比嘉は「王者同士、互いのベルトを懸けてやりたい」と初めて踏み入れる米国の地を楽しみにしているが、問題がひとつ。「飛行機が大丈夫かな…。長く乗りたくない」。苦手を克服した先に夢舞台が待つ。(浜田 洋平)

 ◆比嘉―フエンテス戦VTR 4日に沖縄県立武道館で行われ、比嘉は開始直後に相手の右をもらったが、冷静さを失わずすぐさま反撃。左のボディーとアッパーで相手の上体を浮かせ、空いた腹に右ストレートをぶち込んだ。1回2分32秒KO勝ちで2度目の防衛に成功。

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