王者・ネリが来日　ドーピング問題で波紋を呼んだが、今回も「牛肉を食べた」

◆報知新聞社後援　プロボクシング▽ＷＢＣ世界バンタム級（５３・５キロ以下）タイトルマッチ１２回戦　ルイス・ネリ―山中慎介（３月１日、東京・両国国技館）

　プロボクシングＷＢＣ世界バンタム級王者ルイス・ネリ（２３）＝メキシコ＝が２０日、山中慎介（３５）＝帝拳＝との初防衛戦に向けて来日した。昨年８月に１３度目の防衛を狙った山中から王座奪取に成功したが、直後にドーピング問題が発覚。都内のホテルで取材に応じ「食品汚染によるものだった」と説明した。

　昨年の問題発覚当初は、検査前に薬物の成分を含んだ牛肉を摂取したことを理由に挙げていたが、今回も「牛肉を食べた。米国で買ったやつだよ」と話した。今回は同じ問題が起きぬように２か月前から栄養士を雇い、オーガニックの食品に限定。「サーモン、マグロも食べた。今回は２回、検査を受けてどちらも陽性の連絡はない。２回とも陰性だったと思っている」とアピールした。

　母国・メキシコで順調に調整。「とても調子はいい。１００％、自分が勝つ。勝つという頭で日本に来た。負ける気持ちはない」と力強かった。

　ネリは山中戦前に実施した検査で陽性反応。ＷＢＣは１０月３１日付で、ドーピング疑惑のネリについて意図的摂取の証拠がないとして不問とし、即時再戦を交渉するよう命じる裁定を下していた。