京口、減量余裕!スタバでドーナツ「すごく調子がいい」

◆報知新聞社後援 プロボクシング ダブル世界戦 ▽WBA・IBF世界ライトフライ級統一王座防衛戦 WBA・IBF王者・田口良一―IBF6位・ヘッキー・ブドラー ▽IBF世界ミニマム級タイトルマッチ 王者・京口紘人―WBOライトフライ級8位、IBF同級10位・ビンス・パラス(20日、東京・大田区総合体育館)
IBF世界ミニマム級王者・京口紘人が“優雅”な減量で順調をアピールした。IBF世界ライトフライ級10位ビンス・パラスとの2度目の防衛戦に向け15日、都内の所属ジムで練習を公開。減量期でもスターバックスコーヒーでシュガードーナツを食べていたことを明かし、余裕を見せて軽快な動きを披露した。午後0時半ゴングの試合を見据え、朝型の調整で挑む。
驚きのルーチンで仕上げてきた。減量に揚げ物や糖分などは厳禁だが、京口は栄養補給に「シュガードーナツを結構食べていた」と告白。先週まで練習前の約1時間はジム近くのスタバで過ごし、スマホを手にブラックコーヒーで一服していた。「気持ちが落ち着く。すごく調子がいい。結構、動けている」。試合5日前の力強いミット打ちが順調ぶりをうかがわせた。
当然ドーナツは主食ではなく、夜のフルーツやキュウリなどの節制した食生活は変わらない。体重はリミット47・6キロまで残り1・7キロ。現時点でたっぷりと汗をかく必要がなく、上半身裸でサンドバッグを打った。食べて、動けて、体重も落ちる理想の調整。体重超過の問題について「減量は周りが思うほど簡単じゃない。心身の負担は選手にしかわからない」と過酷さを強調しつつ、体重計に乗る回数を一日5回から8回に増やして意識を高めた。
これまで夜にスパーリングをしていたが、真昼のゴングを見据え今回は徐々に開始時間を早めてきた。11日のスパー最終日は、試合と同じ午後0時30分スタート。得意の左ボディーに加え「右の精度も上がってきた。最近、右がハマってきた」と増えた引き出しでKO率85%の相手を迎え撃つ。
陣営の渡辺均会長(68)は、今後の他団体王者との統一戦も示唆。京口は「いずれやってみたい。(今回は)KOで倒すのが一番。4回か5回で倒せたら」と力強い。計画通りの調整の先で、さらりとV2を奪い取る。(浜田 洋平)
◆田口への指令「申し訳ない」 京口は、ジムの先輩王者に気遣いを見せた。20日はメインの田口戦のみ生中継。早期決着ならセミファイナルの京口戦が録画放送されるため、14日に練習を公開した田口は、渡辺会長に“6回KO指令”を受けた。苦笑いしていた田口に、京口は「記事を読んで申し訳ないと思った。統一王者の(WBAの)V8戦なんですから。意識せずに集中してほしい」と願った。
◆パラス、来日「ガンバル」 15日に来日。初のミニマム級での試合だが、こちらも減量は順調だ。主戦場のライトフライ級から1つ階級を落としての世界初挑戦に「残りは0.5キロ」といい、早くもリミット間近。母国・フィリピンの英雄の世界6階級制覇パッキャオが無料開放するジムでボクシングを始めた19歳は「京口と同じタイプなので良い試合になる」と13勝11KOの強打に自信を示し、日本語で「ガンバル!」と意気込んだ。