拳四朗、生放送消えちゃった…30日トリプル世界戦3番手“降格”で

◆報知新聞社後援◇プロボクシング▽トリプル世界戦 WBC世界ライトフライ級(48・9キロ)タイトルマッチ12回戦 王者・拳四朗―同級7位サウル・フアレス(30日、東京・大田区総合体育館)
WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(26)=BMB=が、他選手の早期KO勝利を願った。同級7位サウル・フアレス(28)=ロシア=との5度目の防衛戦に向け20日、都内の三迫ジムで練習を公開。11月7日のトリプル世界戦発表時はセミファイナルの予定だったが、最近になってWBC世界バンタム級5位・井上拓真の世界初挑戦と入れ替わり3番手に“降格”。午後7時から2時間の生放送枠から外れ「つらいっす…テレビに出たかったので…」と落胆を隠せなかった。
昨年末から今年10月のV4戦までは3試合連続で地上波生中継された。「いっぱいテレビに映って有名になりたい」と知名度アップを原動力にしてきた。今回はメインを担う伊藤雅雪とセミの拓真の試合が早く終われば、自身が生中継の“つなぎ”として録画放送で割って入る可能性がある。「長く映してほしいので、後の2人に早く終わらせてもらいたい。僕の時間をつくってほしい」と切に願った。
限られた放送枠に食い込むにはコンパクトな試合が必要だ。だが、相手は小刻みな動きで捉えづらく、打ち合いに消極的。拳四朗は向かってくる敵にジャブでダメージを蓄積させる戦い方だけに、コンビを組む加藤健太トレーナー(33)は「(拳四朗の勝利は)ちょっと時間がかかりそう」と苦戦を示唆した。
この日は2回のスパーリングなどを行い「(3番手は)しょうがない。バッチリKOで勝つ」。勝利直後、テレビカメラへのダブルピースが恒例。しょんぼり気分を吹き飛ばし、トレードマークをお茶の間に届ける。(浜田 洋平)
◆30日の興行 午後5時半開始予定の第1試合(6回戦)とトリプル世界戦(12回戦)の全4試合が行われる。拳四朗の第2試合は6時前後のスタートが予想され、生中継は7時から。拓真戦は7時過ぎ、伊藤戦は8時過ぎのゴングが見込まれている。両者が早期決着なら拳四朗戦が録画放送される可能性がある。中継はされないが、興行では予備カード2試合(ともに4回戦)が組み込まれている。